自動車メーカー別に見た純正ホイール用のナット・ボルトのサイズと形状について

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国産車の純正ホイール用のナットサイズと形状

 

国産車の純正ホイールをとめる純正ホイールナットに限れば、ネジ直径はほぼ全て12mmであるのに対し、ネジ山のピッチは1.25と1.5に二分されます。

因みに国産の自動車メーカー別にホイールナットサイズを見てみると、

  • M12×P1.5を採用→トヨタ(レクサス含む)、三菱、マツダ、ホンダ、ダイハツ
  • M12×P1.25を採用→日産、スバル、スズキ

に分かれています。

 

古い国産車ではM10なんて細いネジ直径を採用している時代もありましたが、今は殆どがM12のネジ直径を採用しています。

例外は、トヨタの100系以降のランクル、センチェリーの重量級はM14を採用していますし、レクサスの一部車種やホンダのレジェンドやシビックタイプR、日産GTR等もM14のネジ直径のナットを採用しています。

ハイパワー、ハイトルクの車両や、重量級の車両はM14を採用している感じですね。

 

ネジ山のピッチに関しては、プラットフォームを共通化した兄弟車や他社ブランドの供給を受けて販売しているようなOEM生産車のようなケースも注意が必要です。

例えば、スバルBRZをベースとするトヨタ86は、トヨタ車でありますが、使用可能なナットはスバル用のM12×P1.25タイプとなりますのでご注意下さい。

 

本来使用できるピッチとは異なるピッチのナットを誤って使うと、ネジ山を潰してしまいますので、この点には特に注意が必要です。

 

純正ホイールを車体に取り付けるのに、ネジ直径とネジ山のピッチがあっていれば社外のテーパーナットが使えるかと言えばそうではないのです。

トヨタ、レクサス、三菱、日産の一部車両では、純正アルミホイール用にホイールとの接点が平らになっている平座面の専用ホイールナットを採用しているのです(※平座(ひらざ)という呼ばれ方をすることもあります)。

例えば、三菱ランサーエボリューションのオプションホイールであるBBSですが、このホイールも三菱純正なので平座面の純正ホイールナットが必要になります。

BBS三菱ランサーエボリューションⅧ MR純正オプション17inch 8J offset+38mm PCD114.3mm 5H 重量計測結果

平面座以外では、ホンダの純正ホイール用のナットは球面座を採用しています。そのためこのナットを使用して社外ホイールを止めることはできませんし、社外のテーパー座面のナットを使用してホンダ純正ホイールをとめることが出来ないのです。

ホンダ インテグラ タイプR(96SPEC)純正 15inch 6J offset+50mm PCD114.3mm-4H重量計測結果

これらテーパー座でない純正ホイールナットを使用して、社外ホイールを取り付けてしまい、ホイール側のナット接合面を潰してしまったなんてトラブルもあるみたいなので注意が必要ですね。

 

輸入車の純正ホイール用のボルトサイズと形状

 

海外自動車メーカーの場合は少し事情が異なります。

輸入車はそもそも車体側がナットになっていて、ホイールを締め付けるのはボルトになります。

このホイールボルトのピッチは、国産車と同じP1.25とP1.5の2種なのですが、ボルト直径についてもM12とM14に二分されます。

 

海外の自動車メーカー別に採用しているホイールナットサイズの最近の傾向見てみると、

  • M14×P1.5を採用→VW、Audi、ポルシェ、メルセデス、ボルボ
  • M14×P1.25を採用→アルファロメオ、BMW、MINI
  • M12×P1.5を採用→ルノー
  • M12×P1.25を採用→シトロエン、プジョー、フィアット

といった感じになります。

あくまで「海外の自動車メーカー別に採用しているホイールボルトサイズの最近の傾向」と表記している点にご注意下さい。

輸入車の場合は、国産車以上に自動車メーカー毎にホイールボルトのサイズが統一されておらず、例外が多数存在していますので、自分の車種への適応は調べておいた方が良いと思います。

 

座面形状も多種多彩で

  • 球面座→VW、Audi、ポルシェ、メルセデス
  • テーパー座→アルファロメオ、BMW、MINI、シトロエン、ルノー、ボルボ
  • テーパー座と平面座混在→プジョー、ジャガー、ランドローバー

という状況です。

球面座を採用する自動車メーカーにおいても、VWとAudiはR13とR14、メルセデスはR12とR14、ラウンドの具合が異なる複数の形状を採用していることもあるので、輸入車の純正ホイール取り付けに使用するボルトの形状についてはしっかり確認する必要があると思います。

 

トラブルを避けるためにも、純正ホイールを固定するナット・ボルトを選択する際は、ネジ山の直系とピッチ、座面形状をしっかり確認して選びましょう。

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