ホイールナット・ボルトのサイズ・形状と注意点について

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外径、リム幅、鍛造、鋳造、1ピース、2ピース、リバースリム、コンケーブなど等、ホイールの世界は多種多様ですが、それを車体に固定するホイールナットの世界も同じく多種多様です(輸入車の場合はホイールボルトですが…)。

ホイールナット・ボルトにもいろいろなサイズ、形状、材質のものが存在するのです。

今回は、そのホイールナット・ボルトについてまとめてみました。

 

ホイールナット・ボルトのサイズと形状

 

以下はホイールナット・ボルトのサイズ表記例です。

M12×P1.5 19HEX 60°テーパー

Mはミリメートルを、Pはネジ山のピッチを、HEXはナット・ボルトの頭の形状が6角形を、60°テーパーはホイールとの接合面となる座面の形状を示しています。

表記例は、12mmのネジ直径、ネジ山のピッチが1.5mm、対辺19mmの6角形の形状で、座面が60°テーパー形状のホイールナット・ボルトであることを示しています。

 

ホイールナット・ボルトは上記の表記例以外に、ネジ直系の太さ、ネジ山のピッチ、ホイールと接する座面形状、それぞれに数タイプのバリエーションが存在しています。

 

ホイールナット・ボルトのネジ直径の種類

m12ラグボルト

上記画像は輸入車用のホイールボルトです。

ノギスの目盛りから判るとおり、このホイールボルトのサイズはM12ですが、M12以外に少し太い14mmのM14サイズも存在します。

国産車の大半がM12のホイールナットであるのに対し、輸入車はM14のホイールボルトを採用している車種も存在します。

国産車もレクサスの一部車種やホンダのレジェンドやシビックタイプR、日産GTR等はM14のネジ直径のナットを採用しています。

 

ホイールナット・ボルトのネジ山のピッチの種類

ネジ山のピッチもP1.25(画像上)とP1.5(画像下)に二分されます。

P1.5とP1.25のラグナット

輸入車の大型SUVでは、P1.75とかP2なんて驚くようなサイズを採用している車種も極稀に存在していますが、日本国内に流通している自動車の99.9%はP1.5かP1.25のどちらかを採用しています。

 

ホイールナット・ボルトの頭の形状とサイズの種類

通常の純正ホイールナット・ボルトの頭の形状は6角形しかありません。

社外品であっても6角形のHEXが一般的ですが、ロックナット・ボルトの類は7角形だったり、切り欠きを有していたり、下記の画像ように花形の形状である場合があります。

ロックナットの形状例

6角形のHEXの対辺のサイズは、純正サイズならば19mm、21mmであることが多のですが、17mmも存在します。

HEX17のボルト例

 

ホイールナット・ボルトの座面の形状の種類

ホイールとの接合面となるホイールナット・ボルト座面の形状は、テーパー座、球面(ラウンド)座、平型座の3種になります。

社外ホイールの場合は、テーパー座がほぼ100%なので特に気を使う必要はないのですが、純正ホイールの場合は球面座や平型座を採用しているものがありますので注意が必要なのです。

ラグナット座面形状例

ホイール側の接合面の形状に合わせた選択が必要で、テーパー状の接合面にはテーパー座の、ラウンド状の接合面には球面座を、平らな接合面には平座のホイールナット・ボルトしか使用できません。

球面座にはラウンドの度合いによって更に種類があるので注意が必要です。

一見車体にホイールが取り付けられているようであっても、接合面の形状が異なるホイールナット・ボルトで取り付けられていれば、座面全体で接合していないのでしっかり取り付けられているとは言えないからなのです。

 

注意すべきホイールナット・ボルトのサイズと形状

M12×P1.5 19HEX 60°テーパー

上記はホイールナット・ボルトのサイズ表記例ですが、気を付けなければならないは、間違ったサイズ・形状のホイールナット・ボルトを選択すると、車両取り付けられないばかりかトラブルの原因になりかねないことがあるのです。

先ず、ネジ山の直径が異なっていれば、そもそもホイールを取り付けることはできません。

次にネジ山のピッチが異なるものを取り付けようとしてもネジは回りません。

P1.5のナットにはP1.5のボルトが手で回すだけで易々と入りますが、P1.25のナットには行って行きません。

無理にネジを回すとネジ山がつぶれてしまうので注意が必要です。

ネジピッチの違いの実例

ホイールナット・ボルトの対辺が大きすぎると、ホイールのナット・ボルト穴に入らないことがありますので、取り付けるホイールのナット・ボルト穴のサイズ次第です。

座面も形状が異なっていれば、前述の通り座面全体で力を受け止めることができないので、しっかり車体に取り付けることができず危険です。

 

ということから、ホイールナット・ボルトを選択する際は、サイズと形状をよく確認する必要があるという訳です。

 

さて、どうでしたか?ホイールを車体に取り付けているホイールナット・ボルトにもいろいろ種類があるということは分かって頂けたかと思います。

自動車メーカー別に見た、ホイールナット・ボルトのサイズ・形状まとめもしたいと思っていましたが、今回はここまで…、次回に続きます。

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