OZ SUPERTURISMO EVO 鍛造版と鋳造版の見分け方
日本車のグループAマシンが席巻していた1990年代 のWRC。
その時代に一際輝くスバルのワークスマシンに装着されていたOZのホイール。
その市販品であるOZ SUPERTURISMO EVOは、今でも根強い人気のあるホイールです。
斯く言う私も大好きなホイールで、そのOZ SUPERTURISMO EVOの鍛造版の重量計測結果を2023年7月24日に当サイトに公開しました。
OZ SUPER TURISMO EVO FORGED MODEL 17inch 8J offset+43mm PCD100mm-5H 重量計測結果
過去には鋳造版のOZ SUPERTURISMO EVOの重量計測結果も公開しているので、今回の記事では両者の違いや、見分け方をまとめみたいと思います。
OZ SUPER TURISMO EVO 17inch 7J offset+48mm PCD100mm-5H 重量計測結果
先ずは、OZ SUPERTURISMO EVOの鍛造版、鋳造版の基本的なスペックを比較してみましょう。
鍛造版:7.90kg 17inch 8J offset+43mm PCD100mm-5H →軽量ホイール認定
鋳造版:9.00kg 17inch 7J offset+48mm PCD100mm-5H →普通のホイール認定
鋳造版は、17インチサイズのホイールとしては細い7Jのリム幅ながら、9.0kgとやや重め。
対する鍛造版は、17インチサイズのホイールとしては少し太めな8Jのリム幅ながら、7.9kgと軽量ホイールに認定されています。
鋳造版と比較すると、鍛造版はリム幅が1J太いにも関わらず、1kg以上軽いのです。
さすがは鍛造ホイールですね。
ホイールの重量にこだわりが無ければ、鋳造版をチョイスするのもありですが、軽さを求めるのならば、是非とも鍛造版を手に入れたいものです。
確認できている鍛造版のサイズは、当サイトで重量計測結果を公開した 17インチ、8J、オフセット+43mm、PCD100mm-5H
鋳造版のサイズは17インチ、7.5J、オフセット+48mm、PCD100mm-5Hですが、それ以外に鍛造版と同じサイズのものもあるらしいのです。
仮に鋳造版にも8Jサイズが存在するとなると、サイズから鍛造版か、鋳造版かを見極めることができません。
さて、どうすれば鍛造版を見極めることができるのでしょうか?
8kg前後ならば鍛造版、9kg前後ならば鋳造版なのだから、重さを計ることが出来ればどちらか明らかになりますが、「そんなことは出来ないよ」と言った場合は…
以下の記事をご覧下さい。
実は当サイトの過去記事に鍛造と鋳造を見分ける方法がまとめられているのです。
その記事にも書いてありますが、鍛造ホイールと鋳造ホイールの違いは、その製造工程により生じます。
プレス機によって高圧をかけられて(押しつぶされて)製造される鍛造ホイールでは、凸状の文字を入れることが難しいので、サイズやロゴの表記は刻印となるのですが、型に流し込む鋳造ホイールは、型に刻印を入れることが一般的なので、ホイール側のサイズやロゴが凸状に表れます。
また、鍛造ホイールのハブ接合面も圧力を受けて成形されるためフラットになるのに対し、鋳造ホイールのそれは梨肌となっているのです。
以下は、鍛造版と鋳造版のOZ SUPERTURISMO EVOのハブ接合面の画像なのですが、正にその通りになっていることがわかります。
ハブ接合面を確認すれば、鍛造版か鋳造版かを一発で見分けることが出来るという訳なのです。
鍛造版のOZ SUPERTURISMO EVOが欲しい人は、ホイール裏のハブ接合面を見て、フラットになっているかどうかを確認してみて下さい。
因みに鋳造版のOZ SUPERTURISMO EVOのハブの接合面にはオフセット48の下に「EK」の文字が見て取れるのですが、これはENKEIが製造しているということなのだと思います。
ENKEIは、昔からOZのホイールを委託製造しているので、鋳造版のOZ SUPERTURISMO EVOもENKEI製であるのは間違いないと思っています。