欧州車的な新型トヨタ クラウン クロスオーバーのホイールとタイヤ
2022年7月に発表された新型トヨタ クラウン クロスオーバー。
今回のモデルチェンジを期に、これまでの国内専売モデルから、海外でも販売されるグローバルカーとなったそうです。
それだからでしょうか?
これまでのコンサバティブなデザインから打って変わり、今後のトヨタのデザインの方向性が示されたかのような新型クラウン クロスオーバーは、斬新なだけでなく、若々しい印象を感じます。
先週のカーグラフィックTVでは、カーオブザイヤー特集が放送され、今年のカーオブザイヤーの候補である10ベストカー(何故か今年は11台選ばれているのに…)が取り上げられていたのですが、その中にはこのクラウン クロスオーバーもありました。
番組中では、候補車両 11台それぞれの特徴が紹介され、クラウン クロスオーバーのパートでは、モータージャーナリストの菰田潔さんが「剛性感がある」と、クラウン クロスオーバーのハンドリングの確かさを評価し、その要因としてクラウン クロスオーバーのホイールの取り付けられ方にコメントしていたのです。
クラウン クロスオーバーのホイールは、ボルトを使って車体に取り付けられているのですね。
クラウン クロスオーバーは、一般的な国産車の様に、車体ハブ側から生えているスタッドボルトに、ナットを使ってホイールを取り付けるのではなく、ボルトでホイールを取り付ける欧州車と同じ方式を採用しているのです。
ホイールを取り付けるには、ボルトとナット穴のセンターが合わなければなりません。
一般的な国産車の場合、一旦スタッドボルトにホイールを嵌め、テーパー状のナットを均等に締めることでセンターの位置にホイールを取り付けるのですが、欧州車では車体側のハブにホイールセンターのハブ穴を嵌め、その後にボルトとナット穴のセンターを合わせて取り付けることになるのです。
この方式を採用した場合、ホイールがしっかりセンターの位置にないと取り付けに難儀することになるため、ホイールのハブ穴と車体のハブの径がピッタリ合っている必要があるのです。
欧州車の純正ホイールは、当然ホイールと車体側のハブの径がピッタリ合うようになっています。
このことが、クラウン クロスオーバーの剛性感のあるハンドリングを生み出しているのですが、ホイールとハブがピッタリ合うと、何故ステアリングの剛性感が増すのか、この辺りの話しは、別な記事に書いているのでそちらをご覧下さい。
ホイールの取付方式が欧州車的になったクラウン クロスオーバーですが、それ以外にも欧州車的になっている点があります。
クラウン クロスオーバーのタイヤサイズは、ボトムグレードで18インチ、最上級グレードでは20インチタイヤを採用していますが、18インチタイヤのボトムグレードだけがタイヤチェーンの装着が可能で、19インチ、20インチタイヤ装着グレードではタイヤチェーンの装着が不可になっています。
タイヤハウスギリギリまでの大口径ホイールとタイヤを選択する欧州車では、タイヤチェーンの装着ができない車種が殆どで、欧州車では結構当たり前のことになっているのです。
国産車でもハイパフォーマンスな車種ではこのようなことは少なくないのですが、これまでの国産車の典型とも言えるトヨタ クラウンもそうなったとは知りませんでした(もしかすると、以前のモデルからそうだったかもしれませんが…)。
本記事のタイトルでは、「欧州車的な新型トヨタ クラウン クロスオーバー」とは書いてしまいましたが、クラウン クロスオーバーを単に欧州車的になったと言うのは安直で、国内専売モデルだったこれまでのクラウンとは異なり、海外販売もされるグローバルカーとなる上での必然の変化だったと言えなくも無いと思うのです。
大きく様変わりした新型トヨタ クラウン クロスオーバーですが、個人的にはホイールのサイズが気になります。
中でもPCDの値はどうなっているのか?
欧州車的になっているとは言え、恐らく114.3mmの5穴だと思うのですが、まさかまさかの最近の欧州車のスタンダード112mmの5穴なんてことはないでしょうね…
※新型トヨタ クラウン クロスオーバー画像はトヨタのサイトから拝借したものです。問題あればご指摘ください。