「クセが強い」好き嫌いが分かれるデザインのホイールブランド 3選
「蓼食う虫も好き好き」なんて言葉があるように、好みは人それぞれなのですが、ゴッツイ5本スポークが好きな人から、細身12本スポークが好きという人まで、ホイールのデザインにおいても多種多様だと思います。
ですが、中にはインパクト強すぎのデザインで、「クセが強い」、好みがはっきり分かれるだろうと思われるホイールもあります。
この原稿を投稿した2020年6月15日時点で販売されているホイールの中で、好き嫌いが分かれるだろうデザイン、「クセが強い」ホイール3つを選んでみました。
※アンケ―ト調査とかをきちんと行った訳では無いので、あくまで「世の中的に好き嫌いがわかれるだろうと思ったホイール」を、身近な人たちの評判を基に選んだ、私的三選であることをお断りしておきます。
先ずは一つ目
ENKIE Racing NT03RR
ENKIE Racing NT03RR は、スーパー耐久レースのクラス1参戦を目的に開発されたリアルスポーツホイールNT03を祖に持つホイールで、日産スカイラインGT−R等のレースカーに装着され、無敵の強さを誇った名作のNT03シリーズの最新作なのです。
新作となるNT03RRもリムと並行しながらスポークとスポークを蜘蛛の巣ように繋ぎ、捻れと撓みを抑制する独特のデザイン(ブレースリング)を踏襲しながら、最新のRR相応しい「MADデュラⅡフォローミング」など生産性度外視の開発、製造テクノロジーを盛り込んだホイールです。
と、まぁコンペティティブな香りがプンプンするNT03RRなのですが、サーキットでの戦闘力の肝となる「スポークを蜘蛛の巣ように繋ぎ、捻れと撓みを抑制する独特のデザイン(ブレースリング)」が好きという人と、「ちょっとな…」と思う人に分かれると思うのです。
コンペティティブな雰囲気が好きな人には堪らないデザインですが、そうでない人にとっては奇異なデザインと思われる可能性が高いのではないでしょうかね。
続いて二つ目
BRIGESTONE POTENZA RW006
BRIGESTONE POTENZA RW006は、POTENZAブランドのアルミホイールとしては、前作R5以来約16年ぶりに復活したホイールで、ハイグリップタイヤの代名詞とも言える、RE-71Rのセブングルーブにインスパイアされ、シングルスポークとツインスポークを掛け合わせたアグレッシブなデザインが売りの鍛造ホイールです。
ブリジストン自らも「アグレッシブなデザイン」と言ってしまうシングルスポークとツインスポークで構成されるディスク面なのですが、見方によっては左右非対称となるデザインは、好みが分かれるところだと思います。
栄えあるオオトリの三つ目
ENKEI Sport RC-T5とRC-G5
※画像はグラベル用のRC-G5です。
ENKEIの最新競技用ホイールであるRC-T5とRC-G5、舗装系競技用とダート系競技用の違いはありますが、どちらもディスク面に軽量化のため肉抜き穴が存在しています。
このホイールを販売している株式会社アイ・アール・エスのサイトにはRC-T5について、
「従来品RC-T4をベースにアップデートさせ必要箇所を補強し、肉抜きできる箇所は削いだ独自のディスクデザイン。リムデザインも進化し確実に各方向の剛性がアップ。コーナリング中も真円を保ち高性能タイヤの長所を引き出します。」
とあります。
競技用ホイールに重量なのは、剛性・強度を保持しつつ軽量さを失わないことだと思います。
その意味では競技用ホイールであるENKEI Sport RC-T5とRC-G5には、ディスク面に無数の肉抜き穴は不可欠なのですが、この肉抜き穴が好き嫌いのポイントだと思うのです。
密集した穴のようなブツブツ恐怖症「トライポフォビア」というものがあるのはご存知でしょうか?
そういったことに敏感な人には、そもそも生理的に受け付けないデザインのホイールになるのかもしれません。
さて、自分の身近な人たちの意見で選んだ好みが分かれるデザインのホイール三選でしたが、それらに対する私自身の意見はちょっと違います。
そもそもレースやラリー等の自動車競技好きなので、コンペティティブな雰囲気のホイールは大好きなのです。
その意味で歴代のNT03シリーズはマイフェバリットホイールの一つに挙げられます。
競技用という訳ではありませんが、POTENZA RW006も好きなホイールです。中でもフラットブラックのRW006は自分の車に履かせたいホイールの一つなのです。
トライポフォビアでない私も、初めてRC-T5とRC-G5を見た時は、ちょっとだけ「?」と思ったりしましたが、今は見慣れたせいか全く拒否感はありません。
「クセが強い」デザインは慣れが必要なのかもしれないですね。