ホイールウォッチング レアな車のホイール画像集 Vol.28 Gr.Aスバル レガシィRS 555 1993年ラリーニュージーランド優勝車
ホェールウォッチングじゃなくて、ホイールウォッチングです。
レアな車に装着されているホイールは、車同様にレアなホイールなので、街中で見かけたらそれらを撮影し、順次画像をアップしていく企画です。
第28回に取り上げるのは、東京三鷹にあるSTIギャラリー展示されていたBC型スバルレガシィRSをベースとしたWRCグループA参戦車両です。
10万km耐久走行における走行平均速度223.345km/hという華々しい国際記録(当時)を引っ提げてデビューしたレガシィRS。
これを参戦マシンとして仕立て、スバルがWRCに出場したのは1990年のWRC第5戦アクロポリスラリーからです。
バランスのとれたシャシーに対して、参戦当初はエンジンの出力不足に悩まされ、当時のエースドライバーであるマルク・アレンからは「ノーエンジン」といった嘆きの声が漏れるほどアンダーパワーだったらしいです。
その後も開発を続けたレガシィでスバルはWRCに参戦を続けますが、なかなか栄冠に辿り着くことはできず、レガシィでの参戦の最終年となる1993年シーズン、次戦WRC第8戦フィンランドの1000湖ラリーで、次期参戦車両となるインプレッサのデビューが迫る中、新鋭コリン・マクレーの手により、レガシィにとっての最終戦となるWRC第7戦ラリーニュージーランドで遂に待望の勝利を得ます。
このラリーニュージーランドでは、レグ1で、エースドライバーアリ・バタネンがトップに立つものの、レグ2のステージ「モツ」でバタネンはリタイアしてしまいます。
しかし、この「モツ」でもう一人のドライバーであるマクレーが他を圧倒するタイムをマークして一気に上位へ進出すると、レグ3でトップに立つと他者を寄せ付けないままゴールし、スバルとマクレー自身にとって初のWRC総合優勝を達成したのです。
STIギャラリーに展示されているこのGr.Aスバル レガシィRS 555は、スバルにとっての輝かしい栄冠の証とも言える車両なのです。
当時のスバルはSPEEDLINE製ホイール採用していました。
スバルとSPEEDLINEの関係は、GC8型インプレッサベースのグループA車両にチェンジした後も1998年シーズン途中まで続いていたので、今回取り上げたSUBARU LEGACY RS 555も、以前当サイトで取り上げたGr.Aスバル インプレッサ555 WRC98アクロポリスラリー優勝車と同じSPEEDLINE製ホイールを装着しています。
このホイールにはスバルラリーチームを運営していた「Prodrive」の文字も見えます。
ホイール表リムの刻印から見ると、このホイールのサイズは、GC8型インプレッサベースのグループA車両と同じ15インチ7Jの様です。
但し、装着されているタイヤは、GC8型時代がピレリ製だったのに対し、この当時採用されていたミシュラン製のタイヤのようですね。
ラリータイヤのサイドウォールには15インチ65の文字が見えますので、恐らくGC8型インプレッサベースのグループA車両と同じ205/65-R15サイズのラリータイヤなのだと思います。
因みにこのSPEEDLINEのホイールのPCDは、GC8型インプレッサベースのグループA車両や市販車両のBC型レガシィと同じ100mm-5Hでした。