減ったツインエアバルブのホイール

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ホイールの中には、2つのエアバルブを有するものがあります。

 

ツインエアバルブというもので、片方のバルブからタイヤ内のエアを抜き、もう片方のエアバルブから窒素ガスを注入することで、効率よくタイヤに窒素ガスを充填出来るものなのです。

 

窒素は透過係数が低いため、これをタイヤ充填すると、空気圧が下がりにくいのと、水分を含まないため熱による体積変化が少ないことから、普通の空気ではなく、窒素ガスをタイヤに充填することが2000年代中頃から流行しました。

 

ラップを重ねるとタイヤが発熱し、それによってタイヤの空気圧が上昇することを嫌うサーキットユーザーの間で、窒素ガスをタイヤに充填することが流行り始め、カー用品店でも充填できるようになった辺りから、次第に一般ユーザーにも広がっていったと記憶しています。

 

そのため、2000年代中頃に発売された軽量なスポーツホイールには、ツインエアバルブのものが存在しているのです。

 

当サイトで重量計測結果を公開しているホイールブランドの中にもいくつかあります。

 

ENKEI NT-03+mとGTC01RR、KOSEI K1-Racing TSversion、AUTO STRADA SPREAD-M7、NEEZ EURO CROSS RG、鍛栄舍製のブランド名不明ホイール、IJAK(TWS) SOUTHERNWAYS S-05といったホイールがそれになります。

 

ENKEI Racing NT-03+m 18inch 7.5J offset+42mm PCD114.3mm-5H 重量計測結果

ENKEI GTC01RR 18inch 9J offset+50mm PCD120mm-5H 重量計測結果

KOSEI K1-Racing TSversion 17inch 8J offset+45mm PCD114.3mm-5H重量計測結果

AUTO STRADA SPREAD-M7 17inch 8J offset+38mm PCD120mm-5H 重量計測結果

NEEZ EURO CROSS RG16ER 17inch 8J offset+33mm PCD100mm-5H 重量計測結果

No name(TAN-EI-SYA?) 18inch 8.5J offset+48mm PCD114.3mm-5H 重量計測結果

IJAK(TWS) SOUTHERNWAYS S-05 17inch 7.5J offset+35mm PCD114.3mm-5H重量計測結果

 

 

当サイトでは重量計測結果を公開できていませんがENKEI GTC01もツインエアバルブです。

 

ENKEI GTC01RR以外は、何も2000年代中頃に発売されたものばかりなのですが、最近発売のものでは、ツインエアバルブのホイールを見かけることはあまりないようです。

 

その理由は、タイヤに窒素ガス充填する人が少なくなったからだと思います。

 

窒素ガス充填のブームが去るのと同時に、ツインエアバルブのホイールも姿を消してしまったと言う訳なのです。

 

そもそも窒素ガスの充填はタダでは無く、タイヤ1本当たり500円くらいの費用がかかります。

 

タイムを削るため、シビアにタイヤの空気圧をコントロールしようとするサーキット走行愛好家には、それを支払っても必要なことなのかもしれませんが、一般ユーザーにとっては、窒素ガス充填は単なる流行に過ぎず、2010年代にはブームが去ってしまったのでしょう。

 

そのため、サーキット走行に使われる軽量ホイールであっても、最近のものにツインエアバルブのホイールを見かけなくなったのでしょう。

 

でも全く無くなった訳ではありません。

 

前述の通り、エンケイGTC01RRは健在ですし、KOSEI K-1の後継モデルとなるKOSEI K-1 Racing.REVも、15インチサイズはツインエアバルブとなっているようです。

 

サーキットユースを想定したモデルは、窒素ガスを充填して、シビアにエア圧をコントロールしたいというニーズに応えるべく、ツインエアバルブを堅持しているのでしょうね。

 

未だツインエアバルブのホイールは、レーシングスピリット溢れるモデルなのだとも言えるのかもしれません。

 

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