TOKYO AUTO SALON 2022 ホイールレポート 本編 国内メーカーの2022年新作ホイールについてレポートしています。
予告編でもお伝えした通り、世界最大級のカスタムカーイベントであるTOKYO AUTO SALON 2022に行ってきました。
本編と題した今回の記事では、そこで入手した2022年新作ホイールの情報をアップしたいと思います。
今回のTOKYO AUTO SALONでは、ホイールも提供しているタイヤメーカー、ブリジストン、YOKOHAMA、DUNLOP、ホイールサプライヤーとして阿部商会、マルカサービス、鍛造ホイールメーカーであるBBS、TWS、RAYSがブース出展しましたが、例年出展しているENKEI、WEDS、WORKのブースは残念ながらありませんでした。
新作ホイール情報を収集するためのTOKYO AUTO SALONの取材でしたので、少し残念であり、ちょっと寂しい感じがしましたね。
それでは、今回取材して得られた新作ホイールの情報を明らかにしていきます。
初めにタイヤメーカーのブースで取材した新作ホイールの情報から。
YOKOHAMAホイールブース
例年タイヤ以外にホイールだけの展示ブースを設けているYOKOHAMAは、タイヤメーカーの中で一番ホイールに力を入れているメーカーだと思いますね。
ブースに居たスタッフの方に「2022年の新作ホイールはありますか?」と聞いたところ、自動車雑誌Option 2022年2月号の「東京オートサロン2022 直前情報!!」の誌面でも特集されていたADVAN Racing Oni2 PROGRESSIVEとADVAN Racing RZ-DF2の2ブランドがそれになるとのことでした。
ADVAN Racing Oni2 PROGRESSIVEは、2021年にコンパクトカー向けの14、15インチサイズで復活したトライアングルデザインのADVAN Racing Oni2の20インチ版とも言えるものです。
外径が大きい以外に通常のADVAN Racing Oni2と異なる点は、通常版が2ピースモデルをイメージさせるデザインであるのに対し、ADVAN Racing Oni2 PROGRESSIVEは、ステップリム部分に36本のピアスボルトを配した3ピースモデルを彷彿させるデザインなのだそうです。
メインターゲットはアルファード・ベルファイアで、展示ブースでもアルファードに前後20インチ、9.5J、オフセット+37mmの ADVAN Racing Oni2 PROGRESSIVEが実際に履かされていました。
もう一つの新作ホイールであるADVAN Racing RZ-DF2は、ツイン5本スポークのRZのデザインを踏襲し、ADVAN Racingとして初の金型鍛造モデルだったRZ-DF、その後継モデルのRZ-F2の系譜となるホイールです。
ADVAN Racing RZ-F2がフルフェイスデザインなのに対し、ディープリムを採用したADVAN Racing RZ-DF2のDFの二文字は、「ディープ・フォージド」を意味しているものなのだそうです。
ブースではスープラに履かされて展示されていました。
ブリジストンブース(POTENZA/PRODRIVE)
画像は、ブリジストンブースに展示してあったGR86です。
昨年2021年発売のPOTENZA RW007を履いています。
ブースに居たスタッフの方に「2022年の新作ホイールはありますか?」と聞いたところ、新作ではないが、PRODRIVE のブリテッシュゴールドは、今回のTOKYO AUTO SALONに参考出品された新色で、今後販売を検討しているものだという話を聞くことができました。
「全くの新作ブランドはないのでしょうか?」と、更に突っ込んで聞いたところ、開発検討中のものはあるそうなのだが具体化していないというお話でした。
まぁ、POTENZAブランドでRW007を昨年発売したばかりですからねぇ…
ブリジストンの新ブランドホイールは今後に期待、その動きは当サイトでも注視していこうと思っています。
ダンロップブース
ダンロップのブースですが、こちらはホイールに関しては目ぼしい展示はありませんでした。
最近DUNLOPブランドのホイールって発売されていませんし、新作も無いのでしょうね。
続いては鍛造ホイールメーカーの御三家、BBS、TWS、RAYSの新作情報です。
BBSブース
2022年から18インチタイヤで競われる新レギュレーションへと移行するF1に、ホイールの独占供給が決まっているBBSのブースは、やはりF1をイメージさせる造作になっていました。
BBSの展示ブースに正面から入ると、右手のF1マシン的なディスプレイの下にFI-Rの参考出品新カラーであるシトリンゴールド、ハイエース向けプロトモデルの参考出品の2アイテムが展示されていて、左手にRI-Aの2022年新カラーであるマットブロンズとダイヤモンドゴールド、19インチの新サイズ追加となるRE-V7、RNの参考出品新カラーであるマットブラック、SUPER-RSの2022年新カラーであるゴールド×シルバーダイヤモンドの5アイテムが展示されていました。
これだけ見ると新色・新サイズの追加だけなので、「全くの新作ブランドはないでしょうか?」とブースに居るスタッフの方に聞いたところ、「今のところ特に予定はない」という話でした。
とは言え、F1へのホイール独占供給が始まる年ですから、なんらかアニバーサリーモデルが出てもおかしくないので、その点について再確認しましたが、「それも今のところ予定していない」とのことです。
ちょっと残念な情報しか得られていませんが、個人的には2022年後半に何らか出そうな気がしています。
あくまで勘でしかありませんが、今後のBBSに期待しています。
続いてはTWSのブースです。
TWSブース
TWSのブースにはメルセデスAMG GT Rやベントレー BENTAYGA、フェラーリのモンッアSPⅡ、SF90が展示してあり、凄くゴージャスな感じでしたね。
TWSのブースでは「2022年の新作ホイールはありますか?」と聞く必要がありませんでした。
「2022年リリース予定 開発中商品」と明記された4ブランド×2色の8つのアイテムが展示されていたからです。
TWS Next Generation Off―Road Style Brand 開発コードRS340 Rim Over Style (フラットブラック/フラットブロンズ)
TWS Next Generation Off―Road Style Brand 開発コードRS340 Beadlock Style (フラットブラック/ブラッシュド)
TWS Exlete 310M Exe Mnoblock(フラットブラック/ブラッシュド)
TWS Motorsport RS339(グラファイトブラック/レーシングガンメタル)
6穴のオフロード用のホイールであるTWS Next Generation Off―Road Style Brandは何れもトヨタ ランドクルーザー等をターゲットとしているという話でした。
軽量なスポーツホイールが一番気になるので、TWS Motorsport RS339について詳しく話を聞いてみたところ、競技・サーキットユース向けのT66-Fより、ややストリート寄りの設定になっていて、素材もT66-F用に新規開発されたアルミ合金である6T66材ではなく、A6000系のアルミ合金のようです。
実際に乗り比べてみないと両者の違いは分かりませんが、ガチ競技系のT66-Fよりはマイルドな味付けということなのでしょうかね。
TWSのこれらのホイールは、具体的な発売時期こそ確定してはいないものの、全て2022年中には発売が決定しているとのことなので、楽しみにしていましょう。
鍛造ホイールメーカー御三家の最後はRAYSです。
RAYSブース
RAYSは直近1年に数多くの新作ホイールをリリースしていますし、ブースには圧倒的な数のホイールが展示されています。
そのため目当ての2022年新作ホイールを自分で探すのは難しいと判断し、ブースに居たスタッフの方に「まだプレスリリースが一切されていない2022年の新作ホイールはありますか?」と最初に聞いてしまいました。
そうしたところ、「発売時期は確定していませんが、2022年中に確実に発売されることが決まっているのがこのVR21A」ですと言いながら、スタッフの方が、展示されている新作ホイールのところまで案内してくれました。
VR21Aは既にペライチのパンフレットが用意されていることからも、発売が確定していることがわかります。
そのパンフレットには、RAYS初の鍛造モデルであるGr-Aについて触れられていることから、21Aは、そのGr-AのDNAを受け継ぐ21世紀の新たな「A」としてリリースされるようです。
カラーバリエーションは、RAYSお得意のブロンズ(アルマイト)とダークガンメタ/リムDCの2パターン。
段付きのリムデザインが特徴的なVR21Aの登場が待ち遠しいですね。
その他、既に発売されていて、当サイトの新商品情報でも取り上げたものの、昨年の東京オートサロンで撮影ができていない、以下のアイテムの撮影をしてRAYSブースを離れました。
RAYS TWO BROTHERS RACING ITARU-010S
RAYS TWO BROTHERS RACING ITARU-020S
RAYS VOLK RACING Gr.C 21C
TE37V 10th Anniversary Edition
gramLIGHTS 57XR
RAYS TE37 SAGA SL
RAYS VOLK RACING NE24
RAYS VERSUS VT125S
RAYS VERSUS VV21S
gramLIGHTS 57D Mark-II
最後はホイールサプライヤーの阿部商会とマルカサービスです。
阿部商会ブース
日本国内で製造される鍛造のBBSホイールはBBSジャパン株式会社から発売されていますが、ドイツ本国のBBSが製造する鋳造のBBSホイールは阿部商会が扱っています。
阿部商会のブースでは新作ホイールについてではなく、ドイツ製BBSの今後の扱いについて聞いてみました。
ドイツ本国のドイツBBS社(BBS GmbH)は、2020年7月に経営破綻したとの一報があり、その後の鋳造版BBSホイールの扱いが気になったので阿部商会のブーススタッフの方に確認してみたのです。
その方のお話によれば、どうやら外部の資本が注入されて今もホイールを製造しているとのことです。
阿部商会でも引き続きドイツ製のBBSホイールを扱っているとのことでした。
先ずは一安心といったところでしょうか。
マルカサービスブース
マルカサービスは、展示会場入って直ぐの中央の目立つ位置に、MIDブランドとして結構広めのブースを構えていました。
ブース訪問の主な目的は、自動車雑誌Option 2022年2月号に公開されていたRMP RACING R10の詳細を確認し、その画像を撮影することでした。
RMP RACING R10は、RMP RACINGシリーズ最軽量のR25に迫る軽さということなので、スポーツホイールの新モデルとして注目していたのです。
でもって、撮影したのがこれ。
結構軽そうです。
ブースに居たスタッフの方に詳細を確認したところ、RMP RACING R10は、特定サイズ以上はフローフォーミング製法で製造されていて、一部報道にある通りRMP RACINGシリーズ最軽量のR25に並ぶ軽さだということなのです。
マルカサービスは知る人ぞ知るRAYSのグループ企業の一つなのですが、このRMP RACING R10は、商品企画や開発設計はRAYSでおこなっていたものの、製造は別の企業に委託したものであるという話が聞けました。
まぁどこで造ろうが軽ければ良し。
フローフォーミング製法で製造されたホイールなので、スポーツホイールとしての期待大です。
最後の最後に、ブース出展はしていませんでしたが、スバルSTIのブースに間借りするようにひっそりと、WORKのホイールが展示されていたので撮影してきました。
最近発売されたWORK EMOTION ZR10 2Pです。
よく見るとSTIブースの新型BRZにもWORK EMOTION ZR10 2Pが装着されていました。
今年はブース出展がなかったWORKですが、来年の東京オートサロンには是非戻ってきて欲しいものです。
さて、これにて「TOKYO AUTO SALON 2022 ホイールレポート 本編」は終了です。
長文を最後までお読み頂いた方、まことに有難うございました。
近日番外編として、東京オートサロンで目に付いた車両と、それに装着されていたホイールのレポートをお届けする予定です。
お楽しみに~