TWSブランド以外にもあるTAN-EI-SYA(鍛栄舎)製ホイールの特徴
鍛造ホイールのブランドと言えば、RAYSと双璧をなすTWSですが、そのホイールを製造しているのは、株式会社TAN-EI-SYAです。
株式会社TAN-EI-SYAの生産ラインには、圧力8000トンの油圧プレスがあり、これにより軽量かつ高剛性の鍛造ホイールを生み出しています。
株式会社TAN-EI-SYAが製造するホイールは、関連会社のTAN-EI-SYA WHEEL SUPPLYが企画開発し、自社ブランドのTWSブランドとして販売しています。
ですが、これ以外にもTAN-EI-SYA製の鍛造ホイールは多数存在しているのをご存知でしたでしょうか。
例えば、SPOON SW388はその昔はロシアで製ホイールということでしたが、最近リリースされた復刻版はTAN-EI-SYA製になっています。
鍛造ホイールを製造するために不可欠な油圧プレスを所有する国内企業の数は限られていますので、他社ブランドの鍛造ホイールの製造を株式会社TAN-EI-SYAが受託しているのです。
この様な形で生産された鍛造ホイールはかなりあり、当サイトで重量計測結果を公開した中からその名前をざっと挙げてみると、
- BRIGESTONE POTENZA RW006
- DUNLOP DIREZZA RZF
- DUNLOP DIREZZA RZS for STREET
- DUNLOP Rozest SS-01 COMPETITON
- CRIMSON SPARCO ViperR
- 5ZIGEN BECKETTS FN-01R
- Buddy club P-1 Racing QF
- TAKECHI PROJECT Racing Hart CP-035
- TAKECHI PROJECT Racing Hart CP-035G
- REAL STARFORM REALRacing2
- REAL STARFORM REALRacing/ModelⅡ
- MODEX KS-CE
- RAM’S RAM’S PR-6
- AUTO STRADA SPREAD-M7
- AUTO STRADA SPREAD CUP
- Tecnomagnesio TM-F01
- Tecnomagnesio TM Competition-GRAVEL
といった顔ぶれになります。
ホイールの自社生産ラインを持たないタイヤメーカーや、ホイール企画制作会社のブランドがほぼ全てだと言って良いでしょう。
これらのホイールが何故株式会社TAN-EI-SYA製であると判るのか?
その理由は、これらホイールにハッキリ鍛栄舎製であると明記されていたり、共通の特徴があるからなのです。
特徴その1:ホイールのサイズ表記シールや発送伝票の発送元に、鍛栄舎製と明記されているから。
SPARCO ViperRやSTARFORM REALRacing2、STARFORM REALRacing/ModelⅡは、リムの裏に貼付されたサイズシールに「MADE BY TANEISHA」とTAN-EI-SYAの旧表記名が明記されています。
5ZIGENのBECKETTS FN-01RやTecnomagnesioのTM Competition-GRAVELは、ホイールが入っていた化粧箱に鍛栄舎が発送元となっている発送伝票が貼られていました。
そのようなことからこれらのホイールはTAN-EI-SYA製であると判明しています。
特徴その2:サイズ表記の刻印に特徴があるから
TAN-EI-SYA製ホイールのサイズ表記の刻印には特徴があるのです。
画像は鍛栄舎時代の自社ブランドホイールであるACHTEC RF42のサイズ表記例です。リムの裏にサイズ表記のシールが貼られているのですが、それ以外にスポーク裏にインチ、リム幅、オフセットが分かるような刻印がされています。
その表記も独特で、17インチサイズならば7で、16インチならば6で始まり、続いてリム幅、Kの文字に続きオフセット値が続くものです。
もう一つは、鍛栄舎系列のホイール販売会社IJAKから販売されていたSOUTHERNWAYS S-05のサイズ刻印です。
裏リム外周部分に、認証を示すVIAの3文字に続き、耐荷重値、ホイールサイズ×リム幅、オフセット値に続き「TAN」の文字が刻印されているものです。
「TAN」の3文字は、鍛栄舎製ホイールであることを示しているのだと思われます。
上記で列記したホイールは、これらの特徴のどれかが当てはまるので、TAN-EI-SYA製であると言えるのです。
他社ブランドで売られているとはいえ、何れのブランドもかなり軽いホイールが多いです。
TAN-EI-SYAの刻印は伊達ではないということなのでしょう。