ドイツ車のホイール、同じPCD112mmでも使えないことがあるのでご注意を!
最近BMWのPCDが112mm-5Hになったことにより、フォルクスワーゲン、アウディ、メルセデスといったドイツの主要自動車メーカーから発売されている最近の車種のPCDは、何れも112mm-5Hに収斂しつつあります。
これによりインチ数、リム幅、オフセットが同じならば、これらのメーカーの車種間でホイールの汎用性が高まっているようにも思えるのですが、実はまだ統一されていないものがあるのです。
それはホイール中心のハブ穴径です。
ドイツ系自動車メーカー各社で、PCD112mmを採用する車種のハブ穴径を見てみてみると、
メルセデスは昔も今も、Gクラス以外の全ての車種のPCDは112mm、ハブ穴径は66.5mmで統一されています。
BMWは、2014年以降に発売された車種から順次PCDは112mmに変更されていますが、何れの車種もハブ穴径はメルセデスと同じ66.5mmになっています。
フォルクスワーゲンは、現行車、且つPCD112mmの車種に限定すると、ハブ穴径は全て57.1mmです。
同じグループであるアウディだけはちょっと変わっていて、現行A4以上でPCD112mmの車種では、ハブ穴径は66.5mmなっているのですが、A3以下の車種(S・Q系含む)は、それらとプラットフォームを共有するフォルクスワーゲンと同じ57.1mmのハブ穴径を採用しているのです。
ドイツ系自動車メーカーの車種は、PCDは同じ112mmであっても、ハブ穴径は57.1mmと66.5mmの二群に分かれているので注意が必要なのです。
この状況を見ると、外径インチ数とオフセットが合えば、ハブ穴系が同じ66.5mmのメルセデスとBMWのPCD112mmのホイールは、互いに使用できると思います。
アウディでもA4以上の車種ならば、BMWやメルセデスとの間では、それぞれのホイールを使用できる可能性が高いでしょう。
逆に、A3以下の車種やフォルクスワーゲンの車種に使用していたホイールを、メルセデスやBMW、A4以上のアウディに使用したいと思っても、ハブ穴径が小さすぎて装着することは不可能です。
A3以下または、そのプラットフォームを流用したS3やQ3といった車種に関しては、ハブ穴径が57.1mmなのでフォルクスワーゲンに使用できるホイールを流用できます。
また、メルセデスやBMW、A4以上のアウディに使用していたホイールでも、ハブ穴径の方が大きいので装着することは可能で、ハブリングで調整出来れば全く問題なく使用できると言えます。
ハブ穴径が大きいメルセデス、BMWについてはPCD112mm-5Hでも使用不可なケースが存在するので、社外ホイールを入手する際にはハブ穴径の確認が必須になることを覚えておいてください。