WRCグループAワークスカー ST185セリカのホイールが市販車と違う理由を藤本吉郎氏に聞いてみた

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グループA時代のラリーカーのホイール穴数が市販車と異なる理由について、このブログの記事として、これまで何度か採り上げてきました。

PCDから紐解くWRCグループAマシンのトランスミッションの話し

 

この時の記事では、トヨタ セリカと三菱 ランサーエボリューションは、どちらも駆動系に、エクストラックという同じ外部企業の製品を導入していて、外部企業であるエクストラック製の駆動系を導入しているが故に、トヨタと三菱はベースモデルと同じPCD、穴数にならなかったと考えられるとしていました。

 

この説は、何ら裏付けされたものではなく、あくまで私個人の推測に過ぎないので、いつかどこかで、もしWRCグループAマシンに詳しい人と話す機会があれば、この件について確認してみたいと思っていたのです。

 

そんな中、東京オートサロンのTEINブースで、Gr.Aトヨタ セリカGT-Four ST185 1995年 サファリラリー優勝車を見つけ、TEINブースのスタッフの方に「これって藤本さんが乗っていたセリカですよね?私グループA時代のラリーカーが好きなんですよ~」って話しかけたら、「裏に藤本いますよ。呼んできましょうか?」って話になったのです。

 

でもって、ブースの裏からわざわざ出て来て頂いた藤本さんご本人から、自らの手で1995年 サファリラリーの優勝を勝ち取ったGr.Aトヨタ セリカGT-Four ST185の話しをしてもらえる機会を得たのですが、そうなれば例の件を聞かない訳にはいかない。

 

ひとしきりお話しを聞いた後、「ところで、このセリカって市販車は5穴ですが、Gr.Aのセリカって4穴ですよね。これってエクストラック製の駆動系を導入しているからなんですか?」って話を振ったら、帰ってきた答えは意外なものでした。

 

「これはねぇ~、単に5穴だとタイヤバーストした際にタイヤ交換に時間かかるから4穴にしているだけだよ」って言われたのです。

 

なんとそんな理由で?

 

確かにラリーにタイヤバーストは付き物ですし、時間に追われる中、ドライバーとナビゲーターの手で交換するのですから、5穴よりも4穴の方が交換にかかる時間は少なくて良い。

 

でもそんな理由なら、何故Gr.A時代のスバルはレガシィにもインプレッサにも敢えて5穴を採用したのでしょう?

 

なんて疑問はちょっと残りますが、当時のWRCの世界を知る藤本さんの話しですから、「整備性の向上」がセリカに4穴を採用した理由なんでしょう。

 

自説が立証できず、ちょっと残念な気持ちもありますが、「Gr.Aトヨタ セリカのホイールが4穴なのは整備性向上のため」ということが判明したので目出度し目出度しです。

 

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