WRC グループAの時代のホイール OZとSPEEDLINE そしてエンケイ
コロナウイルスの流行を発端とした緊急事態宣言も解除され、ようやく外出する気になってきたのですが、イベント等は未だ開催されず、当ブログの更新ネタ不足はまだまだ続きそうです。
そんな中、マイフェバリットなグリープAラリーカーを表紙とするレーシングオン No.507を書店の棚で見つけたので即買いしました。
表紙のST165セリカにはOZのホイールが装着されているのですが、このOZには当時流行した冷却フィンが取り付けられています。
このST165セリカだけじゃなく、ランチャデルタも冷却フィン付きSPEEDLINEを装着していましたね。
ページを開けば、トヨタ セリカやランチャ デルタのみならず、一時代を築いた三菱 ランサーエボリューションやスバル インプレッサといった名車、激闘を彩った名脇役ともいえるフォード エスコート、グループA初期の段階で役目を果たして消えてしまったマツダ 3(ファミリア)や三菱 ギャラン、日産 パルサーGTI-R等、マイナーな存在とも言える車両もしっかり特集されているのです。
WRCのグループA時代を懐かしむ者としては思わず購入してしまったのですよね…
以前、1990年代のツーリングカーの情報が纏められていた「日欧ツーリングカーの全て」という雑誌をネタとした時、それらに装着されたホイールについて色々書きましたが、WRCグループA時代の参戦車種に装着されていたホイールは、更に寡占化著しい状況でした。
スバルがSPEEDLINEを採用していた時代まではOZとSPEEDLINEの二台巨頭といった感じでしたが、スバルがOZに乗り換え後はOZ一強、唯一三菱に採用されたエンケイが存在感を示すような状況になっていました。
エンケイ製のホイールは、グループA初期に参戦していた日産パルサーGTI-Rにも装着されていて、パルサーでのグループA参戦決定時には、後にグラベル用ラリーホイールとして市販されるES-Gravelそっくりなホイールを履いた、トリコロールの日産カラーを纏ったパルサーGTI-Rがお披露目されたのでした。
その時の画像を探してみたのですが、ここにありました。
https://forride.jp/car/hot-hatch
ホイールはENKEI ES-Gravelそっくりですよね?
パルサーGTI-RのWRCデビューは、1991年3月のサファリラリーです。
2000年前後にES-Gravelは発売されるのですが、それを遡ること10年近く前にはその原型ともいえるホイールが存在していたことにちょっと驚きを感じました。
もっと驚いたのは、この日産 パルサーGTI-Rは、ホイールサプライヤーのエンケイのステッカーをフロントバンパーに貼っていながら、何故かOZのホイールを履いている画像が多々見受けられるのです。
例えば、日産のヘリテージコレクションに展示されている個体もそうなっているのです。
フロントバンパーの目立つところにENKEIってステッカーがはってあるのにOZのホイールを履いているのが少し不思議な感じです。
http://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=192
市販車両の三菱ランサーエボリューションのオプション設定ホイールが、エンケイ製のOZでしたので、もしかしてこの時期のOZとエンケイは何らか関係があったのかもしれません。
だからENKEIのロゴステッカーを貼りながらOZのホイールを使用していたのでは?と推理してみました。