カーボン製ホイール普及のカギとなるのか?「フォージドカーボン製法」
先日当ブログに投稿した「アルピーヌA110Rのカーボンホイール」という記事の中で、「何らかの技術革新がおこり、コスト面の制約を打破することが出来れば、カーボン製ホイールが普及するし、その時期は近いのでは?」なんてことを書きました。
その後いろいろ調べたら、カーボンコンポジット製造の技術革新は既に起きていました。
「フォージドカーボン」というカーボンコンポジット製造技術があるようです。
カーボンを用いた複合材であるカーボンコンポジットは、カーボン繊維に樹脂を浸透させ、それを型に張り込み、加熱しながら圧力をかけて成形するものです。
従来の製造方法では、長いカーボン繊維を材料とし、それに樹脂を浸透させて型に張り込み、オーブンみたいな窯の中で加熱・加圧し、6時間程度かけて製造されていたのですが、フォージドカーボンでは、短いカーボン繊維を材料とし、樹脂を浸み込ませた後、130℃に加熱し60barの圧力でホットプレスする手法で作られます。
この様な製造工程を経るフォージドカーボンでは、複雑な形状のパーツでも簡単に作れることと、従来方式が6時間かかっていた工程を僅か9分で製造できる画期的な方法なのです。
所要時間が1/40ですから、コストも大幅に削減できるとも言えるでしょうね。
仮にフォージドカーボンの方式でホイールを製造したら、単純に価格が1/40になるとは思えませんが、これまでの1/10くらいになるんじゃないでしょうかねぇ。
型に原材料を充填して、圧力をかけて成型するのは鍛造アルミホイールでも全く同じです。
と言いうことは、鍛造ホイールメーカーならば、これまで培った経験・知見と製造ラインを活用してフォージドカーボンホイールを製造することは可能なのではないでしょうか?
手頃な価格でRAYSやTWSからフォージドカーボンホイールが発売される。
そんな時代がもう直ぐそこまで来ているのかもしれません。