タイヤの幅にマッチした適正なホイールのリム幅
先日、とあるスーパーマーケットの駐車場で、WORK最新ブランドであるEMOTION ZR10を履いた車両を発見しました。
目立つ色のホイールで、傍から見ても結構ツライチのかなり攻めたサイズをチョイスしています。
近寄ってよく見てみたら、ありゃりゃこれはやり過ぎだ。
ホイールのディスク面を極力車体側面とツライチにしたい気持ちは分からなくありませんが、タイヤがホイールのフランジと完全に離れてしまった極端な引っ張りタイヤ状態です。
ホイールのリム幅に比べて細いタイヤを履かせ、高いエア圧を充填して広げたタイヤのサイドウォールに傾斜を与え、サスペンションがストロークした際、フェンダーとの干渉を避けるという手が良く使われますが、ものには限度というものがあります。
ここまでタイヤとホイールの幅に差があると、タイヤがフランジに密着しておらず、大変危険な状態と言えるでしょう。
そもそもタイヤの幅に適応したホイールのリム幅は決まっているのです。
タイヤサイズにピッタリな標準リム、使用しても問題ない適応リム
試しに「リム幅 適正」で検索してみてください。
「標準リム」や「適応リム」といった言葉が出てくると思います。
前者はタイヤ幅に最もフィットするピッタリ合ったリム幅、後者はタイヤの幅によって使用可能なリム幅のことです。
例えば、「225/40R18」サイズのタイヤに使用可能なリム幅を調べてみると、標準リムは8Jで、適応リムはそれと0.5J差がある7.5Jと8.5Jとなっています。
「225/40R18」サイズのタイヤには8Jのリム幅のホイールが最適で、7.5Jと8.5Jのホイールも使用可能だと言うことになります。
今回見たEMOTION ZR10はタイヤ幅に対してリム幅が過大過ぎ、適応リム幅のサイズではないということなのです。
この状態ですと、路肩を乗り越えてコンビニなどの駐車場に入れる際には、タイヤではなくホイールのリムが接地してしまう可能性がありますし、高いエア圧でタイヤをホイールに押し付けていることで、何とかタイヤ内のエアが漏れないようになっているのですから、万が一エア圧が低下すれば、タイヤのビート部分がホイールのリムから一気にはずれてしまう危険性があるのです。
見た目も大事ですが、安全が第一ですので、過度に太いホイールに細いタイヤを組むのは止めましょうね。