ホイールウォッチング レアな車のホイール画像集 Vol.39 トヨタ GRヤリス
ホェールウォッチングじゃなくて、ホイールウォッチングです。
レアな車に装着されているホイールは、車同様にレアなホイールなので、街中で見かけたらそれらを撮影し、順次画像をアップしていく企画です。
第39回は、TOKYO AUTO SALON 2020のGazoo Racingブース出品されていたトヨタ GRヤリスです。
TOKYO AUTO SALON へは、ホイールメーカー各社の新作ホイールを調査することを主たる目的として行ったのですが、個人的な最大の関心はこのGR YARISをベースとするYARIS WRC 2020のPCDを実際に測定することだったのです。
以前、STiギャラリーに展示してあったWR-Car SUBARU IMPREZZA WRC 2007のPCDを実際に測定したところ、130mmだったことから、近年のWRCマシンのPCDのトレンドは130mmで、YARIS WRC 2020も同様にPCD130mmなのではないか?と見ていたからなのです。
ですが、Gazoo Racingブースに行ってみると、目当てのYARIS WRC 2020はステージの上に展示してあり、とてもPCDを実測することなんて出来そうにありません。
仕方がないので、ステージの上に展示されていないGR YARIS CVT CONCEPTのPCDを測ってみました。
因みにまったく偽装されていない市販バージョンが公開されたのは、このTOKYO AUTO SALON 2020が初めてなので、このGR YARIS CVT CONCEPTも充分レアな車両だと言えるでしょう。
GR YARISは、WRCに出場するためのホモロゲーションモデルとなっているため、通常のYARISとは異なる点が多々あります。
エンジンフードやトランクリッド、ドアパネルには軽量なアルミ素材を、ルーフパネルにはCFRP素材を採用するなどしているだけでなく、軽量化や空力性能を追求するため、通常のヤリスにはない3ドアボディを採用している点も大きな特徴です。
ホイールも通常版YARISが4穴タイプなのに対し、GR YARISは5穴タイプを採用しています。
GR YARISは、スポーツ4WDプラットフォームGR-FOURを採用してはいますが、3気筒エンジンとして世界最高レベルの出力200kW(272PS)を受け止めるには、やはり4穴では役不足なのでしょうね。
早速PCDを計測してみたところ、GR YARISのPCDは114.3mm-5Hでした。
PCD計測の拡大画像の方は、同じく展示されていたGR YARIS RALLY CONCEPTの方ですが、こちらの車両にはグラベルラリー用のENKEI RC-G5が装着されていましたよ。
GR YARISのPCDは実測できたのですが、今回来場の本来の目的はステージ上にあるYARIS WRC 2020のPCD計測です。
それが出来ないため何とも不完全燃焼なままでいたところ、たまたまGazoo Racingのロゴが入った服を着た社員らしき人が隣に来たので、「ステージの上にあるYARIS WRC 2020のPCDってかなり大きそうだと思うけど、あれって114.3mmなんて大きさじゃないですよね?実際のサイズはどれくらいなのでしょうか?」と尋ねたら、
「わからないけど、担当者知っているから聞いてあげるよ」と言いながら電話をかけてくれるという極めて親切な対応。
その結果は…、やはりPCD130mmであるとのことでした。
恐らく、WRCのレギュレーション沿った車づくりをすると、大体どこの車両も大きな差のないエンジン出力やトルク特性になるのでしょう。
それに見合う駆動系の強度を確保する、例えばドライブシャフトの太さも大体同じ太さにならざるを得ない。
そのためPCDも同じサイズに落ち着いているのだと思っています。
わざわざ電話までして確認して頂いた社員の方に感謝です。
気がかりだったYARIS WRC 2020のPCD値が判明したので、ちょっとスッキリして帰路についたのでした。