アルミバルブのメリット・デメリット、ゴムバルブのメリット・デメリット
本日は当サイトの主たるテーマであるアルミホイールついての話ではありません。ホイールに必ず付いているエアバルブについてのお話です。
軽量アルミホイールが好きな人にとって、エアバルブと言われて思い浮かぶのは、カラフルなアルミバルブではないでしょうか?間違っても黒くて地味なゴムバルブじゃないですよね?
今回はアルミバルブのメリット・デメリット、ゴムバルブのメリット・デメリットを挙げながら、ちょっと日陰な存在でもあるゴムバルブの良い所を推してみたいと思います。
先ずはアルミバルブとゴムバルブをいろいろと比較してみました。
最初は 重量対決
アルミバルブとゴムバルブの重量を実際に計ってみました。
アルミバルブの重量は10.0g、対してゴムバルブの重量は11.5g、その差は僅か1.5gです。
軽いものでも4キロ(4000g)のアルミホイールの重量を考えれば、鼻ク・・・、誤差みたいなものです。重量的にはどちらを選んでも差はないということですね。
続いて 価格対決
ネットショップ等でその価格を見てみると、アルミバルブは4本セット500円前後の激安品もありますが、大体4本セット千円以上で、有名ホイールメーカーの刻印入りのものは1本で1500円くらするものも存在します。
対してゴムバルブは100個セットで2,980円なんて激安のものも存在するので、アルミバルブよりはかなりお手頃な値段と言えるでしょう。価格的にはゴムバルブの圧勝ですよね。
最後は 見た目対決
アルミバルブはシルバー、レッド、ブルー、ブラック、メッキ等、カラーバリエーションが豊富。加えてキャップにホイールメーカーの刻印や、自動車メーカーのロゴ・マーク、窒素の元素記号が書かれているものまで多種多様です。
その中から自分のホイールや車にデザインに合ったアルミバルブを選択することができます。
対してゴムバルブは黒一色、バルブキャップもプラスチックの安っぽいものが一般的です。
見た目ではアルミバルブの圧勝と言っても良いでしょう。
重量に差が無く、価格はゴムバルブの方が安価ですが、アルミバルブですらそれほど高いものではないため「ゴムバルブ優位」とは言い難いですし、デザイン的には、各種あって選び甲斐のあるアルミバルブが選択されますよね。
普通に考えればゴムバルブを選ぶ理由は見当たらないと思いますよね…。
ですがゴムバルブにはアルミバルブにはない特性があるのです。
それはゴムバルブの「柔軟性の高さ」です。
ゴムバルブはその名の通りゴム製ですから、力を加えてもしなるだけで直ぐに元の形に戻ります。
力が加わっても千切れたりしなければエアー漏れしません。
対して、一見丈夫そうに見えるアルミバルブは、ホイールに取り付けられた状態で、手で思いっきり横方向に力を加えるだけでも折れてしまうこともあるのです。
そうなればタイヤの空気が抜けてしまい、車は走行不能の状態になってしまいます。
予想外の方向からバルブに力が加わってもエアー漏れを起こさない信頼性という点では、ゴムバルブの方が高いと言えるでしょう。
そのため、コース上に何が落ちているか分からない、草などあってもインカットの走行ラインを選択せざるを得ないターマックラリーや、バネ下の重量増を避けるためラリーチューブを装着しないでラリータイヤを組むこともあるダートトライアルや、他車との接触もあり得るサーキットレース等では、むしろゴムバルブが選択されるケースの方が多いのです。
タイヤからエアー漏れを起こしてしまえば、負けが決まってしまう自動車競技の世界では、ゴムバルブ優勢といっても良いと思います。
競技なんてやってないからゴムバルブなんて必要ないと思う方もいるかもしれません。
ですが、一般道の走行においてもゴムバルブを選択した方が良い場合もあるのです。
それは雪道です。
雪は柔らかいとは限らず、氷の塊のようになっているものもありますし、雪の中にはどのような異物が潜んでいるとも限らないのです。
硬く凍った雪や異物によってバルブをヒットしてもゴムバルブならば、先ず問題は起こらないと思います。
逆に、アルミバルブを使用することで、エア漏れを起こしてしまい、寒い雪道でタイヤ交換をする羽目になったり、最悪走行不能ともなれば命の危険すらあり得るのです。
スタッドレスタイヤを組んでいるホイールにはアルミバルブではなくゴムバルブを選択することが賢明と言えると思います。
結論を言えば、「スタッドレスタイヤには安心のゴムバルブを組みましょう!」ということだと思います。