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鍛造や鋳造といったアルミホイールの製法がありますが、鋳造ホイールに限ってみても、その製法はいろいろあるのです。

中でも鋳造ホイールを軽量化する製法としてフローフォーミングがあります。

フローフォーミング製法を採用するホイールメーカーはいくつもあり、それぞれが独自の呼称で売り出しているのです。

フローフォーミング加工の特徴とホイールメーカー各社での呼称

今回は、日本におけるフローフォーミング製法の先駆けとも言えるENKEIのMAT PROCESS製法(以下MAT製法と表記しています)に焦点を当て、それによって生み出されたホイールについて纏めてみました。

 

ENKEIのサイトには、

『鍛造ホイールや2、3ピースホイールのリム成形に用いられる「スピニング製法」を応用し、開発されたENKEI独自のリム成形方法「MAT PROCESS」。

鋳造工程後、リム部を鍛えながら引き伸ばし成形。

これにより、リムは鍛造に匹敵する材料強度を実現し、ディスクデザインは鍛造では成形不可能な自由度の高いデザインを施すことが可能となった。

そしてMAT PROCESSにおける最適なリム プロファイル(形状)の追求、製造工程細部にわたる最適化、モータースポーツでの実戦テストを経て確立された進化形・第2世代MAT、それが、「MAT-DURA FLOW FORMING」である。

従来のMAT PROCESSより更に緻密なメタルフロー(鍛流線)を形成させる事により、非常に優れた材料強度を実現。』

とMAT PROCESSと、その進化版となるMAT-DURA FLOW FORMINGの説明が記載されています。

 

そもそもフローフォーミングが、普通の鋳造製法と異なっている点は、ホイールの原型を回転させながら、リム部分を延圧する方法で製造されているため、リム部分が薄肉で軽量になるのです。

ロクロによって、土が薄く延圧され陶器が形づくられるのと、その製造工程は似ています。

フル鍛造のホイールほどではありません、延圧されたリムの部分の金属組織が鍛造のそれと同じようにメタルフローを形成しているため、フローフォーミングにより「リムだけ鍛造」ともいえるホイールができるのです。

 

ではその重量はどんな感じなのでしょうか?

当サイトで重量計測結果を公開した中で、エンケイのMAT製法で作られたホイールだけを以下にピックアップしてみました。

※軽量ホイール・超軽量ホイールの定義はこちら

超軽量 軽量 普通

 

18インチのMAT製法のホイール

 

  8.00kg  エンケイ PerformanceLine PF01  7.5J offset+45mm PCD114.3mm-5H

  8.10kg  エンケイ NT-03+m  7.5J offset+42mm PCD114.3mm-5H

  8.30kg  横浜ゴム ADVAN RS-D  8J offset+45mm PCD114.3mm-5H

  8.40kg  エンケイ RP-F1  8.5J offset+30mm PCD114.3mm-5H

  8.70kg  エンケイ RS05RR  8.5J offset+35mm PCD120mm-5H

  8.85kg  エンケイ GTC01RR  9J offset+50mm PCD120mm-5H

  9.00kg  エンケイ RC-T4  9J offset+46mm PCD130mm-5H

  9.05kg  エンケイ RS05RR  9.5J offset+35mm PCD120mm-5H

  9.85kg  タケチプロジェクト Racing Hart CP-S10  8J offset+36mm PCD114.3mm-5H

 10.00kg  エンケイ RC-T4  11J offset+59mm PCD130mm-5H

 10.25kg  タケチプロジェクト Racing Hart CP-S10  9J offset+44mm PCD114.3mm-5H

 

17インチのMAT製法のホイール

 

  7.05kg  エンケイ RP-F1  7.5J offset+48mm PCD100mm-5H

  7.05kg  エンケイ RS+m  7.5J offset+48mm PCD100mm-5H

  7.05kg  エンケイ ES-Tarmac  8J offset+35mm PCD114.3mm-5H

  7.30kg  エンケイ RP-F1  8J offset+45mm PCD100mm-5H

  7.30kg  エンケイ RS+m  8J offset+48mm PCD114.3mm-5H

  7.35kg  エンケイ RP-F1  8J offset+45mm PCD114.3mm-5H

  7.35kg  横浜ゴム ADVAN RS 8 J offset+47mm PCD112mm-5H

  7.40kg  エンケイ RP-F1  8J offset+35mm PCD114.3mm-5H

  7.50kg  エンケイ RC-T4  7.5j offset+45mm PCD114.3mm-5H

  7.55kg  横浜ゴム ADVAN RGⅡ  8J offset+45mm PCD100mm-5H

  7.60kg  エンケイ RS+m  8J offset+48mm PCD114.3mm-5H

  7.65kg  エンケイ RC-T4  7.5J offset+48mm PCD100mm-5H

  7.95kg  エンケイ RP-03  8J offset+48mm PCD100mm-5H

  8.85kg  エンケイ STIオリジナル  8J offset+50mm PCD114.3mm-5H

  9.20kg  エンケイ ランサーエボⅨ純正  8J offset+38mm PCD114.3mm-5H

 

16インチのMAT製法のホイール

 

  6.30kg  エンケイ RP-F1  7J offset+45mm PCD100mm-5H

  6.40kg  エンケイ RC-T5  7J offset+42mm PCD114.3mm-5H

  6.50kg  エンケイ ES-Tarmac  7J offset+45mm PCD100mm-5H

  6.50kg  エンケイ ES-Tarmac  7J offset+45mm PCD114.3mm-5H

  6.85kg  エンケイ ES-Tarmac  7J offset+38mm PCD114.3mm-5H

 

15インチのMAT製法のホイール

 

  5.00kg  エンケイ ES-Tarmac  6.5J offset+40mm PCD114.3mm-5H

  5.25kg  エンケイ ES-Tarmac  7J offset+35mm PCD114.3mm-5H

  5.45kg  エンケイ ES-Tarmac  7J offset+30mm PCD114.3mm-5H

  5.55kg  エンケイ RC-T4  6.5J offset+40mm PCD100mm-4H

  5.75kg  エンケイ RC-T4  6.5J offset+40mm PCD114.3mm-5H

  5.90kg  エンケイ RC-T4  7J offset+30mm PD100mm-4H

  6.00kg  ブリジストンFVS Prodraive GC-010 DT 7J offset+35mm PCD114.3mm-5H

  6.05kg  ブリジストンFVS Prodraive GC-010 DT 7J offset+43mm PCD100mm-5H

  6.50kg  横浜ゴム ADVAN  RCⅢ  6.5J offset+35mm PCD114.3mm-5H

  7.55kg  エンケイ RC-G4  6.5J offset+50mm PCD114.3mm-5H

  7.85kg  エンケイ RC-G4  7J offset+50mm PCD114.3mm-5H

  7.90kg  エンケイ RC-G4  6.5J offset+38mm PCD114.3mm-5H

 

MAT製法のホイールには、エンケイだけでなく横浜ゴムやブリジストンといったタイヤメーカーのホイールブランドや、今は亡きタケチプロジェクトのホイールも存在します。

これらは、いずれもエンケイが発売元となる企業から製造を受託したものになるのです。

 

当サイトでは、18インチでは8Jを、17インチでは7.5Jを、16インチでは7Jを、15インチでは6.5jを基準として、超軽量、軽量、普通と重量認定を行っています。

※軽量ホイール・超軽量ホイールの定義はこちら

エンケイのMAT製法で作られたホイールの重量を見ると、15インチサイズに多数存在する重量が嵩みがちなグラベルラリー用のホイールや、自動車メーカーから委託を受けた純正ホイール、18インチサイズに存在する9J 以上の太いリム幅のホイール以外は、ほぼ軽量ホイールと認定されているのです。

MAT製法で作られたホイールは、鋳造ホイールでありながら重量面においてかなり優秀であるといえると思います。

 

中でも特筆すべきはRP-F1で、17インチと16インチサイズで見ると、その重量は純然たる競技用ホイールであるES-TARMACやRC-T4、RC-T5並みか、それ以上の軽さとなっています。

2002年の発売以来の今も販売され続け、RP-F1がロングセラーブランドになっていることはうなずけますね。

 

さて今回はエンケイのMAT製法のホイールを纏めてみました。

鍛造ホイールに比べると、比較的手頃なプライスタグが付けられている割には軽量ですので、コスパの良い軽量ホイールを探している方にはエンケイのMAT製法で作られたホイールがおすすめとなります。

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