ジャパンモビリティショー2023で見つけた不思議なタイヤ&ホイール
先日取材に行ってきたジャパンモビリティショーでは、未来の自動車の方向性を示すコンセプトカーが多数展示されていましたが、その中にはちょっと変わったタイヤ&ホイールも存在していました。
先ずは、JAXA、トヨタと共に国際宇宙調査ミッションに挑戦するブリジストンの月面探査車である通称ルナクルーザー用のタイヤです。
このタイヤは金属製なんですね。
地球と違い月では気温の高低差が激しいだけではなく、放射線も降り注ぐ厳しい環境なので、ゴム製のタイヤを長期にわたって使用することは難しいのだそうです。おまけに真空の宇宙空間で空気を充填したタイヤを使用するのも厳しいらしく、その条件下での仕様を考えて金属製のタイヤとなったみたいですね。
見た目はグラスウールみたいなタイヤがダブルで装着されています。
2本の金属製タイヤを挟み込むホイールは、リムやディスク部分がボルトナットで連結されています。
見た感じ両側の2枚のリムと、中心のディスクの3ピースに分解できそうなホイールになっていますね。
これが未来のタイヤ・ホイールかというと、そうじゃないでしょう。
あくまで月面という限定された環境に適合するためのタイヤ・ホイールなのだと思います。
続いてはレクサスブースに展示されていたROV Conceptに装着されていたエアレスタイヤです。
エアレスタイヤ自体を見るのは今回が初めてではありません。
4年前に開催された東京モーターショー2019でも見たことがあります。
その時も思いましたが、サイドウォールにたわみが生じる従来のエアありタイヤに対して、サイドウォールがないエアレスタイヤタイヤの乗り味はどんなもんなんでしょうね?
横方向のたわみが無い分ダイレクト感が増すのか?
それともたわまない分ギクシャクしたものになるのか?
エアレスということは、パンクしないと同義なので、今回展示されていたROV Conceptのように悪路を走る乗り物にはエアレスタイヤが適していると思いますが、アスファルト路面を走行する乗り物には乗り味の問題をクリアしないと普及しないのでは?と個人的に思っています。
金属製のタイヤよりは次世代のタイヤに近いエアレスタイヤですが、全く普及する気配すら感じないということは、従来のエアありタイヤにとって代わるにはいろいろな面でまだまだなのではないでしょうか。
さて、ジャパンモビリティショー2023で見つけた不思議なタイヤ&ホイールの話しはいかがでしたでしょうか?
まだまだ暫くジャパンモビリティショー2023ネタが続きます…