ホイールウォッチング レアな車のホイール画像集 Vol.38 NISSAN R380 (A-Ⅱ型)

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ホェールウォッチングじゃなくて、ホイールウォッチングです。

レアな車に装着されているホイールは、車同様にレアなホイールなので、街中で見かけたらそれらを撮影し、順次画像をアップしていく企画です。

第38回は、東京銀座のNISSAN CROSSING(旧日産ギャラリー)に展示されていた、日本のモータースポーツ黎明期を代表するプロトタイプレーシングカー、NISSAN R380のA-Ⅱ型です。

NISSAN R380 A-2全景

S54スカイラインGTで、ポルシェ904に惜敗を喫した1964年の第二回日本グランプリ、その雪辱を晴らすためプリンス自工が第三回日本グランプリに投入したのがR380です。

R380はスカイラインGTの設計チーフである桜井眞一郎氏を中心に開発されたレーシングカーで、プリンス自工における38番目のレーシングプロジェクトであることを示す車名になっているそうです(因みに、ホイールウォッチングの第38回に、プリンス自工における38番目のレーシングプロジェクトであるR380を取り上げたのは単なる偶然です)。

満を持して投入された1966年の第三回日本グランプリで、R380はGP-Ⅱクラスにおいて1位2位を独占し、日産に吸収合併されることになったプリンス自工の有終の美を飾ることになりました。

独自にプロトタイプレーシングカーを開発中だった日産ですが、プリンス自工を吸収した後もR380を継続使用したため、R380はNISSAN R380と車名を変更されことになるのです。

NISSAN R380 A-2前輪

NISSAN R380 A-2後輪

今回撮影したこの車両は7つの国際スピード記録を樹立したR380-AⅡの実車です。

R380-AⅡが持つ国際スピード記録は、1967 年10月8日、FIAの公認取得後の谷田部のコースにおいて樹立した、50km / 50マイル / 100km / 100マイル / 200km / 200マイル / 1時間 の合計7種です。

今回撮影したこのR380-AⅡは、最高速度重視するため全長が80mm長くなっていて、レース仕様のカウルとは細部が異なっているのだそうです。

R380-AIIは8本スポークホイールに15インチタイヤを装着していました。

タイヤのサイドウォールにフロント5.50L-15、リア 6.50L-15と表記されたダンロップR7を履いています。

残念ながらこの5.50Lや6.50Lが何を意味するのかがわかりませんので、ホイールのリム幅も推測できていません。

PCDは100mmか114.3mmのどちらかだと思われますが、S54スカイラインが5穴のPCD114.3mだったことから、R380のPCDも114.3mmであるのではと思っています。

ホンダのF1マシンであるRA273もそうでしたが、1960年代はレーシングカーといえども15インチホイールを装着していた時代だったのですね。

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