ENKEI Racing Revolution NT03RR 17inch 8J offset+45mm PCD112mm-5H 重量計測結果
1998年に誕生したENKEI Racing NT03は、10本のスポークを繋ぐブレースリングにより、真円性の保持力と、負荷に負けない剛性の高さから、耐久レースやGT選手権等のツーリングカーレースで高いシェアを誇っていました。
そのNT03の誕生から約30年後の2017年、4世代目のホイールとしてENKEI Racing Revolution NT03RRは発売されました。
NT03RRは、エンケイのホイールとして初めて最先端のリム圧延技術である「MATデュラIIフローフォーミング」を採用したホイールで、「MATデュラIIフローフォーミング」は、リムを数回に分けて圧延することで鍛造ホイールにも匹敵するような強度を出し、ハイグリップタイヤで縁石を乗り越える時のような衝撃にも耐える強度を持っているのだそうです。
このホイールの重量を計測してみたところ7.95kgとなりましたので、軽量ホイールと認定しました。
ENKEI Racing Revolution NT03RR 重量計測結果
17inch 8J offset+45mm PCD112mm-5H(鋳造1ピース・MAT製法、アルミバルブ付き、35gバランスウエイト付き)7.95kg
因みに当サイトでは、PCD以外は同じサイズの初代のNT03を計測したことがあります。
ENKEI Racing NT-03 17inch 8J offset+45mm PCD114.3mm-5H 重量計測結果
その重量は8.75kgでしたから、初代と比べて4世代目のENKEI Racing Revolution NT03RRは、重量面で約800g進化したということになりますね。
さて、4世代目とされるENKEI Racing Revolution NT03RRですが、個人的には、初代NT03、2世代目NT03+mに続く3世代目だとばかり思っていました。
ですが、よくよく調べてみたら、1999年にR34GT-R専用ホイールとして「NT03RR」が発売されていたようです。
1999年5月21日のWebCGの記事
「新型GT-R専用ホイール、エンケイから登場」
https://www.webcg.net/articles/-/20440
初代NT03、2世代目NT03RR、3世代目NT03+m、4世代目が現在のENKEI Racing Revolution NT03RRという系譜になると言うことなのですね。
今回のENKEI Racing Revolution NT03RRの重量計測で気づいた残念な点が一つあります。
ENKEI Racing Revolution NT03RRにはローレット加工やアンチスリップペイントが施されておらず、タイヤ接合面がツルツルだったことです。
最近重量計測結果を公開したGTC02には、タイヤと接する部分にアンチスリップペイントが施されていましたし、Racing Revolutionモデルよりもコンペティティブ色が低いPerformance LineのPF01にすらローレット加工が施されているのです。
それにも関わらず、ENKEIのサーキット用ホイールの象徴とも言えるNT03の直系ホイールであるENKEI Racing Revolution NT03RRには、タイヤ空転対策が何らとられていないようなのです。
いくら「MATデュラIIフローフォーミング」により、鍛造ホイールにも匹敵するような強度を出し、ハイグリップタイヤで縁石を乗り越える時のような衝撃にも耐える強度を持っていたとしても、ローレット加工やアンチスリップペイントがないのではNT03の直系とは言えないと思います。
この点は早く改善して欲しいと思わずにいられませんでしたね…