グループB ラリーマシンに装着されていたホイールについてのまとめ
マルティニカラーを纏ったランチャ デルタS4が表紙に鎮座する「Racing on」 520号を書店で見つけ購入しました。
今回のRacing onはWRCグループB特集です。
WRC好きな私としては、当然買わずに見過ごすことはできないのですが、書店で内容を見たところ、結構多くのグループBマシンの画像が掲載されているので、これを元にWRCグループBマシンがどんなホイールを履いていたのかまとめてみようと思ったのです。
市販車に近いグループAレギュレーション時代の車両は、セリカ、ランエボ、インプレッサ等、日本車が多いので、国内で展示される機会も多く、当サイトでも結構取材できています。
ですが、ランチャ、アウディ、プジョーの三強によって争われ、ルノー、フォードが異彩を放っていたグループBレギュレーション時代のマシンは、実物を見たこともないですし、資料も持っていないので、今回の「Racing on」は願ってもない特集なのです。
今回購入した「Racing on」 520号には、グループB登録された主な車種のリストもあって、そこには70車種記載されていました。
この内、「Racing on」 520号に画像が掲載されているグループBマシンは以下の通り。
ランチャ ラリー037
ランチャ デルタS4
アウディ クワトロ
アウディ スポーツクワトロ
プジョー 205T16
ルノー 5ターボ
フォード RS200
MG メトロ6R4
日産 240RS
トヨタ セリカ
マツダ RX-7
三菱 スタリオン4WDラリー
ダイハツ シャレード
シトロエン BX 4TC
ホンダ バラードスポーツCR-X
BMW M1
フェラーリ 308GTB
タルボ サンバラリー
オペル アスコナ400
オペル マンタ400
ポルシェ 911 RS SC
ラーダ VAZ 2105 VFTS
シュコダ 130LR
「Racing on」によれば、どうやら後席の空間容量が小さすぎて、そのためグループBに登録をせざるを得なかったらしいのですが、ホンダ バラードスポーツCR-Xが、グループBで登録されているとは知りませんでしたね。
先ずは、これら23車種の画像から、それぞれのマシンが、どこのメーカーのホイールを装着していたのかを確認してみました。
殆どの画像が走行中のマシンを撮影しているので、ホイールの形状がはっきりと分からないものばかり、おまけにトヨタ セリカより下の車種は、殆どが1カットしか画像が掲載されていませんから、わからないものだらけなんですが、車体に貼られたスポンサーステッカーを頼りに確認してみた感じです。
ランチャ ラリー037 SPEEDLINE
ランチャ デルタS4 SPEEDLINE
アウディ クワトロ SPEEDLINE
アウディ スポーツクワトロ SPEEDLINE
プジョー 205T16 SPEEDLINE
ルノー 5ターボ Gotti
フォード RS200 SPEEDLINE
MG メトロ6R4 不明
日産 240RS ENKEI
トヨタ セリカ SPEEDLINE
マツダ RX-7 不明
三菱 スタリオン4WDラリー SPEEDLINE?
ダイハツ シャレード 不明
シトロエン BX 4TC 不明
ホンダ バラードスポーツCR-X ENKEI?
BMW M1 不明
フェラーリ 308GTB 不明
タルボ サンバラリー 不明
オペル アスコナ400 不明
オペル マンタ400 不明
ポルシェ 911 RS SC 不明
ラーダ VAZ 2105 VFTS 不明
シュコダ 130LR 不明
三菱 スタリオン4WDは、回転しているホイールに「SPEEDLINE」という文字が入っているように見えるから、ホンダ バラードスポーツCR-Xも、走行中のホイールの画像から恐らくENKEIのラリーホイールであると判別できるから、「?」マーク付けています。
また、トヨタ セリカに装着されたホイールは、「Racing on」 520号の内容からは分からなかったのですが、以前の取材からSPEEDLINEと分かっていたから、そうしています。
ホイールウォッチング レアな車のホイール画像集 Vol.47 Gr.Bトヨタ セリカ ツインカムターボTA64 1985年サファリラリー優勝車
こう見ると、ルノー 5ターボのGottiと、日産 240RS・ホンダ バラードスポーツCR-Xの ENKEI以外はSPEEDLINEなので、その一強ぶりが明らかです。
グループAレギュレーション時代の後半は、OZホイール全盛の時代となりますが、グループA時代でも初期の頃はSPEEDLINEのホイールが全盛で、それはグループBレギュレーション時代から、既にそうだったってことなのですね。
因みに、「Racing on」 520号の表紙に鎮座していた、マルティニカラーを纏ったランチャ デルタS4には一番ページが割かれていて、詳細なスペックが記載されていました。
表紙のランチャ デルタS4は、アバルトのスコーピオンエンブレムが入ったオリジナルホイールを履いていて、そのサイズは外径16インチ、フロント8J、リア12Jのリム幅とのことです。
外径13インチのタイヤを使用していた時代のF1のホイールのリム幅が13Jですから、ランチャ デルタS4のリアホイールのリム幅12Jは、F1並みの太さだということが分かります。
ランチャ デルタS4は、最高出力456ps/8,000rpm、最大トルク46kgf·m/5,000rpmを発生し、1986年最終戦アクロポリス・ラリーでは600psを超えていて、パワーウエイトレシオが2kg/psを切り、そのパワーで890kgの軽量な車体を加速させたとされるのだから、これ位のリム幅は必要なのでしょう。
それでも16インチタイヤだってことが時代を感じさせますね。
ということで、WRCグループBレギュレーション時代のマシンに装着されていたホイールまとめでした。
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