ENKEI Racing GTC02 19inch 8.5J offset+35mm PCD120mm-5H 重量計測結果
国内最高峰のレースシリーズ、SUPER GTにおいて、幾多のシリーズチャンピオン獲得に貢献したレーシングホイール「RAシリーズ」のデザインをベースとしたRacing GTC02の重量計測結果公開の機会を遂に得ました。
ENKEI Racingシリーズとしては8年ぶりとなるNEWモデルとして、2019年夏に発売されたRacing GTC02は、Sデザインだけではなく、UPER GT用レーシングホイールの設計思想も受け継ぎ、高いブレーキ放熱性を発揮するために2×6本スポークデザインを、CAE解析を駆使して導き出したスポークのストレスの少ない部分にミリング加工を施すことで、強度と剛性を確保しつつも軽量化を実現する「H CROSS SPOKE」を採用しています。
また、更なるグラム単位の軽量化と放熱性の向上のために、スポーク根元に並列配置された3次元曲面による特徴的なくぼみ、「ツインラディエーションディンプル」をそなえているのだそうです。
このホイールの重量を計測してみたところ、9.70kgとなりました。
ENKEI Racing GTC02 重量計測結果
19inch 8.5J offset+35mm PCD120mm-5H (鋳造1ピース・MAT製法 アルミバルブ含む、バランスウエイト無し) 9.70kg
当サイトでは19インチホイールの重量計測結果公開は未だ5度目で、計測データ数が少ないため軽量ホイール・超軽量ホイールの定義は定まっておりません。
リムの外径が1インチ小さい18インチでは、8Jを想定して8kgを境に「超軽量」、「軽量」、「普通」を認定しているので、それに倣えば19インチは8.5Jのリム幅を想定して、9kg未満を「超軽量」、9kg以上10kg未満を「軽量」、10kg以上を「普通」と認定することになります。
その基準に照らし合わせれば、今回重量計測結果を公開したENKEI Racing GTC02は、軽量ホイールであると言えるでしょう。
重量計測時にENKEI Racing GTC02に、実際に手を触れて分かったのですが、タイヤと接する部分がザラザラしていました。
このホイールにはタイヤ空転防止のための「アンチスリップペイント」の採用されているだと思われます。
アンチスリップペイントは、ローレット加工等と同じくタイヤに高い駆動力がかかった時にホイールだけ回転してしまうことを防ぐためのもので、タイヤと接するホイールのリム部分に滑り止めの役目を果たすザラザラとした塗膜を施す塗装のことです。
この辺りの拘りが、レース用ホイールをベースとした設計思想が反映されたホイールなのだということを実感させますよね~。
因みに、今回重量計測結果を公開したENKEI Raing GTC02は、PCD120mm-5Hタイプなので一世代前のBMW用となります。
ENKEI Raing GTC02の設定サイズの中で、BMW・AUDI・Mercedes用は、専用となるボア径(72.5mm・66.5mm)として設計されています。