ホイールウォッチング レアな車のホイール画像集 Vol.50 トムス KP47 スターレット
ホェールウォッチングじゃなくて、ホイールウォッチングです。
レアな車に装着されているホイールは、車同様にレアなホイールなので、街中で見かけたらそれらを撮影し、順次画像をアップしていく企画です。
第50回は、TOKYO AUTO SALON 2018に出品されていたトムスのKP47スターレットです。
ノスタルジックなレース用カラーリングを纏ったこのKP47スターレットは、トムス創世記にマイナーツーリングカー選手権で3度のシリーズチャンピオンを獲得した車両そのものかと思っていましたが、搭載されているエンジン以外の周辺機器は現代のものにリプレイスされ、三次元計測を経て復元した絶版の部品類が取り付けられているフルレストアの車両なのだそうです。
因みにこの車両には、通常のKP47スターレットに搭載されるOHVの3Kエンジンではなく、TRDから有力チームのみに支給されていたDOHCヘッドのスペシャルエンジンである3K-Rが、当時の状態にレストアされて搭載されています。
この3K-Rエンジンは、最高出力220psを絞り出していたらしいので、市販車両ですら700kg台の車重しかなかったKP47スターレットのレース車両に積まれれば、正に鬼に金棒だったのでしょう。
その結果は鈴木恵一選手の手により、1975年、1976年、1978年と三度もシリーズチャンピオンを獲得することになるのです。
このKP47スターレットに履かされているホイールは、トムスホイールの代名詞でもあるは井桁デザインのものです。
実は、この井桁デザインのホイールも当時のものではなく、今回のレストアの際にワンオフで削りだされたスペシャルなホイールなのだそうです。
ホイールに履かされているダンロップ製のスリックタイヤには、195-550R13 の文字が見えます。
タイヤサイズから想像するに、ホイールのサイズは13インチ、6.5J程度なのでしょう。
PCDのサイズは、KP47の次の世代となるKP61スターレットまで114.3mm-4Hタイプでしたので、恐らくこのKP47スターレットも同じ114.3mm-4Hタイプだろうと思います。
何故わざわざ削り出してまで新たに井桁デザインのホイールを作ったのか、不思議に思っていたのですが、ホイールをよく見てみると、その奥にはENDLESSの大きくて青いブレーキキャリパーが僅かに見えています。
こいいった新たなエクイップメントを装着するために、3次元計測してから新たに削り出す必要があったのだと理解しました。
せっかく多くの手間をかけてフルレストアした車両ですから、しっかりとした保管場所で末永く維持して欲しいと思いました。