ホイールウォッチング レアな車のホイール画像集 Vol.30 WRカー スバル インプレッサ WRC2007 モンテカルロラリー参戦車
ホェールウォッチングじゃなくて、ホイールウォッチングです。
レアな車に装着されているホイールは、車同様にレアなホイールなので、街中で見かけたらそれらを撮影し、順次画像をアップしていく企画です。
第30回も東京三鷹にあるSTIギャラリー展示されていたGD型鷹目インプレッサをベースとしたWRC参戦車両を取り上げます。
スバルは、グループA既定変更後、WRカーとして1997年から2000年までGC8型インプレッサの2ドア版をベースとしたマシンを、2001年から2008年まではGDB型インプレッサをベースとした車両でWRCに参戦しています。
GDBインプレッサベースの時代は、市販車のフロントセクションのデザイン変更を受けて、ファニーフェイスの丸目ヘッドライトのデザインで2001年と2002年シーズンを、涙目ヘッドライトのデザインで2003年から2005年シーズンを、2006年から最終年の2008年シーズンまでを鷹の目ヘッドライトのデザインで参戦していました。
今回撮影したのは、ペター・ソルベルグのドライブにより、2007年のモンテカルロラリーに参戦した鷹目ヘッドライトデザインの車両です。
GC8型からGDB型にベースモデルを変更して参戦したスバルチームですが、市販車の性能差が大きく出るグループA時代と異なり、シトロエン・フォードと言った欧州勢の戦闘力が増す中、辛うじて2004年までは勝利を積み重ねていきますが、2005年シーズン以降急速に勢いを失って行きます。
その理由は、車両規定の変更に伴い、1800mmにボディ幅を拡大したことにより、2005年モデルからのインプレッサはバランスが悪くなり、唐突な挙動変化とトラクション不足が不振の原因だったようなのです。
2005年シーズンに変更されたものは他にもあり、ホイールもBBS製の4穴に変更されました。
BFグッドリッチ製のターマック用タイヤのサイドウォールを見ると、タイヤサイズは225/40R18であることが分かります。
BBS製専用ホイールのハブボルト穴の間には18×8の文字が見えますので、このホイールは、18インチ、8Jサイズだと思われます。
世界選手権であるWRCのトップカテゴリーに出場している車両ということを考えると、思ったより細いタイヤ・ホイールを使用していることが驚きでした。
もう一つの驚きは、PCDの大きさです。
当サイトのトップページには、2006年のラリージャパンで新井敏弘のドライブにより6位に入ったWRカーのBBS製グラベルホイールの画像を掲載していますが、PCDは明らかに大きく、穴数も4穴という市販車にはない専用ホイールです。
2005年シーズン以降のインプレッサのPCDは、市販車のものとは明らかに異なり、かなり大きいため、その値をいつか計測したいと思っていたのです。
今回のSTI訪問は、このBBSホイールのPCDの計測するためと言っても過言ではありませんでした。
実際に測定してみたところ、PCDは何と130mmもありました(4穴ですがポルシェと同じサイズです)。
何故これほどまでにPCD値が大きいのか?その理由は明らかではありませんが、ハブ穴の径も大きいことから、ドライブシャフトがかなり太く、そのためPCD値が大きいのだろうと推測されます。
市販車とはくらべもののならないトルク、資料によれば4000回転で60kgmのトルクを発揮するWRカー スバル インプレッサ WRC2007ですから、その力が加わるドライブシャフト、ホイールのハブも強化されたものにならねばならない。
それ故、大きなトルクに耐えられる大きなPCD値になったと思うのです。