車の重さとホイール重量の関係

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最近アルミホイールの重量は以前ほど軽くないって知っていました?

測定時期が古いものから順に、重量計測結果データを当サイトに公開し始めていますが、その重量データを眺めていると、最近発売のホイールには驚くほど軽量なホイールが無いことに気付きます。

近いうちにランキングを公開する予定ですが、サイズ別にホイールの重量データを見ると、最軽量ホイールは2000年前後に発売されていたものばかりなのです。

最近のホイールの重量は何故増加傾向にあるのでしょうか?

それは自動車の重量が増加していることが影響しているのだと思います。

最近の自動車は衝突安全性の向上や、装備の充実化が著しく、そのため車体重量が増える一方なのです。

カーナビゲーションシステムが装備されていることは当たり前、前車追従、衝突安全ブレーキを装備する車種も増えています。

これらの機能を実現するためには、カメラやセンサー類が不可欠で、カメラやセンサー自体による重量増加や、それらを接続するケーブル類の増加が自動車の重量を増加させる一因になっています。

ホンダフィット1.5リッターエンジンのマニュアルトランスミッション車のカタログ値重量を例にとってみると、先先代は990kgと1トンを切っていましたが、先代で70kg増、現行でさらに10kg増です。

自動車の重量はモデルチェンジを重ねる度に増える傾向にあることは間違いないでしょう。

そのような状況においてはホイールも車体重量増加に対応しなければならないのです。

車体重量が増加すると、タイヤと共に常に車体を支えているホイールには停車していても荷重がかかりますし、走行すれば、加減速時にナット穴周り周辺に大きな負荷がかかります。

車体重量が増加すると、この負荷も増大する訳です。

ホイール耐荷重値

そもそもホイールには1本当たりの耐荷重に上限があります(耐荷重情報はホイール自体に刻印されていたり、新品ホイールが収まっている化粧箱等に記載されていたりします。

上の画像はRAYSのCE28Nのリム部分に刻印されている耐荷重情報の例です)。

耐荷重値は、1輪当たりにかかる重量の上限値で、それを超えると危険であることを意味しています。

車検証にはそれぞれの車の前輪軸重と後輪軸重が記載されています。

この二つを比べて重い方の重量を1/2したものがその車の1輪当たりの最大軸重となりますので、ホイールの耐荷重値がそれを下回ることは出来ません。

必ず1輪当たりの最大軸重を耐荷重値が上回るホイールを選択することが必要です。

耐荷重値をギリギリでも下回っていれば良いかと言えばそうでもありません。

車は平坦な路面をゆっくり走るだけでは無く、時にはタイヤを軋ませながら曲がったり、ギャップを踏み超えたり、硬いものを踏んでしまったりすることもあり得ます。

その様な場合を考えれば、ある程度のマージンが必要になるのです。

車体重量が増加し、ホイールに対する負荷が増大している最近では、それに対応するため、ホイールの剛性や強度を増したり、以前より耐荷重値を大きくし、ホイールの破損や変形に対するマージンをとる必要が出てきているのでしょう。

その結果、ホイールの重量も増加してきているのだと考えられます。

ですから、今後はただ軽いだけのホイールはリリースされることはないと思うのです。

現行車両の重量に見合い強度的なマージンをきちんと確保した、そこそこ軽いホイールが主流になり続けるのだと思っています。

最近の車に乗るのであれば、軽さだけでなく、強度にも定評のあるホイールブランドの選択が大事なのかもしれませんね。

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