ホイールウォッチング レアな車のホイール画像集 Vol.7 いすゞ117クーペ(PA90型)
ホェールウォッチングじゃなくて、ホイールウォッチングです。
レアな車に装着されているホイールは、車同様にレアなホイールなので、街中で見かけたらそれらを撮影し、順次画像をアップしていく企画です。
第7回は、流麗なデザインを備えた4座クーペであり、日本を代表する傑作の一つに数えられる1960年代の名車、いすゞ117クーペ(PA90型)です。
いすゞ117クーペは、元々1966年のジュネーブモーターショーに出展された「ギア いすゞ117スポルト」というコンセプトカーを量産化したもので、製造時期により大きく3つのタイプに分類されます。
1968年から1972年まで、手作業により月産30-50台しか生産されなかった第1期。
当時のいすゞの製造技術では全てのコンセプトカーの外板をプレス機で再現することが難しく、多くの工程において手作業で生産されたこの時代のいすゞ117クーペは、「ハンドメイド117」と呼ばれています。価格は当時の値段で・・・です。ハンドメイドならではの価格でした。
1973年から1976年まで、提携先のGMからの資金と技術供与を受けてプレス成型の目処が立ち、量産化された第2期。
この時には、丸目4灯デザインに変わりはありませんでしたが、ステンレスモールの仕上げやメッキなどの品質は一般的なレベルに落とされ、タイヤサイズも14インチから13インチへ変更される等、量産化に向けたコストダウンが多々行われました。
1977年から1981年まで、角型ヘッドランプ4灯に変更され、外観も大きく変わった第3期。
この時には内装に樹脂パーツが多用されるなど、一段とコストダウンが行われました。
今回撮影したいすゞ117クーペは、いすゞ藤沢工場に併設されるミュージアム「いすゞプラザ」に展示されていた車両で、その内装には、上質なレザートリムや台湾楠のウッドパネルが奢られ、タイヤサイズも14インチであることから、第1期のハンドメイドモデルだと思われます。まぁ、いすゞの総本山ともいえる場所ですから、レアで高価なハンドメイドモデルが展示されていて当然ですかね。
こちらフロントホイールです。
リーフスプリングが見えているこちらはリアホイールです。
ホイールはアルミホイールではなく、カバー付きのスチールホイールのようです。タイヤサイズは165-80-14のブリジストンタイヤを履いていますね。アルミホイールじゃありませんが、ピカピカのホイールカバーの美しいこと・・・、いすゞ117クーペのオリジナルの美しさを表現するには正に最適なホイールだと思いますね。
最後に、この117クーペが展示されていた、いすゞ藤沢工場に併設されるミュージアム「いすゞプラザ」について少し触れます。
「いすゞプラザ」は、創立80周年を迎えたいすゞの記念事業のひとつとして、2017年4月11日(火)に開館したミュージアムです。そこには今回紹介した117クーペを含め、いすゞの名車が展示されているだけでなく、いすゞの歴史やトラック・バスの展示、ドライブシュミレーターや自動車生産ラインを体験できる子供向けアトラクションの数々、圧巻の「働く車」を表現した巨大なジオラマ展示等、家族で訪れて楽しめる自動車ミュージアムなのです。カフェも併設されていますので、長い時間滞在しても大丈夫ですし、何より入館料が無料です。車好きのパパと小さな男の子のいる家族に最適な施設だと思います。一般開放されている土曜日に是非訪れてみてください。
http://www.isuzu.co.jp/plaza/