何故ホイールにはクラックが入るのか?

スポンサーリンク

ある日、目を凝らして裏リムを見てみたら、「小さな筋が…、洗っても落ちない…」、「最近やたらとエア圧が低下する…」なんてことはありませんか?

それはもしかすると、あなたの大事なホイールにクラックが入っているのかもしれませんよ。

「いやいや、自分のホイールはぶつけたりしていないから大丈夫」なんて思っていませんか?

ホイールはぶつけたりしなくてもクラックが入ったり、割れたりするのですよ。

ホイールにクラックが入ったり、割れたりするのは、一時的に強い力が加わってそうなる訳ではないのです。
所謂「金属疲労」という奴がクラックの原因なのです。

以下に「金属疲労」の説明を引用しました。

金属材料に繰り返し、長時間、応力が加わると、降伏点より低い応力でも、応力が集中する局部に亀裂が生じ、それが進行して破壊に至ることがある。この現象が金属疲労。破壊面に独特の貝殻状波紋が見られるのが特徴。航空機の構造材などは、振動や圧力変化によって長時間繰り返し外力を受けており、疲労破壊の危険にさらされている。

一般道を走っているときですらホイールには常に力が加わっています。

ちょっと荒っぽく走れば、スキール音をあげてタイヤは軋み、ホイールにも強い力が加わります。

一般道ですらこのような状態なのですから、サーキット走行やジムカーナなどの競技では、一般道の比にならないぐらいホイールには常に応力がかかり、歪んで、元に戻るを繰り返しているのです。

まるで、巨人があなたの大事なホイールを手で掴み、捻じって、捻じって、捻じりまくる。その結果、ついには金属疲労を起こして、ホイールの強度的に弱い部分、力が掛かり続ける部分にクラックがパキっと入ってしまう訳なのです。

あなたが新品ホイールを購入し、日頃荒い運転をしていないならば、まず心配はいりませんが、ハイグリップタイヤを履いて峠道を走ったり、サーキット走行をしたりするのであれば、ホイールにクラックが入っていないか、定期的にチェックすることをお勧めします。

では、ホイールのどの部分をチェックするば良いのでしょうか?

先程述べた通り、強度的に弱い部分と力が掛かり続ける部分を重点的にチェックしましょう。

先ず、強度的に最も弱い裏リムを見てみましょう。ディスクやスポークと接合している表リム側と違って、裏リム側はリムだけです。

ホイールが捩じられた時、大きく歪むのも裏リム側、小さな入力に対しても歪んでしまうのは裏リム側です。だからホイールで最もクラックが入りやすいのも裏リムになるのです。

次に、力が掛かり続ける部分であるスポーク部分を見てみましょう。

スポーク部分の何処にクラックが入るかは断言できないのですが、これまで数多のホイールを見てきた経験からすると、スポークの一番細い部分、次にリムとスポークの接合部分はしっかり見た方が良いでしょうね。

新品ホイールを自分で買った場合はまだ良いのですが、中古ホイールを購入した場合は、そのホイールがどのような使われ方をしていたのか全く分かりません。

このような場合は、クラックが入る危険性が高いのかも全く分からないのです。

中古ホイールを入手する際は、売り手に対して、どのような使い方をしていたかを確認してみた方が良いと思います。

ハイグリップタイヤを履いているホイールや、水洗いでは落ちないブレーキダスト(メタル系ブレーキのダスト)が付着しているホイール等はハードに使用された可能性が高いから避けた方が無難かもしれませんね。

古いホイールには目に見えない疲労が蓄積されているリスクもあることを認識しておきましょう。

ホイールは消耗品と考えた方が良いのかもしれませんね…

「何故ホイールにはクラックが入るのか?」以外にも、アルミホイールに関する豆知識を多数まとめています。こちらも是非ご覧ください。

※「アルミホイールに関する豆知識」はこちら

Follow me!

スポンサーリンク

スポンサーリンク